□過去拍手文+小ネタ
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綱吉が正式にボンゴレ十代目となって、数年の月日が流れた。

「十代目!」
「獄寺君」

綱吉は立派なボスとして成長してきたが、いかんせん獄寺の方は変わらずの忠犬ぶりだった。

「十代目、今日は敵マフィアとの小競り合いに自ら向かわれると聞きました!是非俺もお供させて下さい!」
「駄目」
「ですよね!…え?」
獄寺は明らかに何故!?と今にも問いただしそうな顔をした。
「ねえ獄寺君。君一体何日寝てないの?」
「あ…う、えーと」
「三日だよ」
獄寺の目が泳ぎ始める。
「目の下もクマだらけだ。…獄寺君、君は暫く仕事に手を出すな」
「な!」
「命令だよ」
綱吉に命令されれば逆らえる筈もなく。
「……はい」
「分かれば宜しい…あまり無茶しないでよ。俺は獄寺君が心配なだけだよ」
「十代目…」
「それも気に食わない」
「はい?」
「いつまで『十代目』って呼ぶの?『隼人』」
「!!」
「ねえ、名前で呼んでよ」
「は…、つ…」
「つ?」
「………綱吉…、さん」
赤い赤い、林檎の様な顔。
「さんが気に食わないけどまあ許してあげる。じゃあ俺は仕事行くよ」

「つっ……綱吉!」
「…!」

「…行ってきます隼人」

綱吉ははにかむ様に笑んだのだった。



end
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