二人の軌跡

□大告白大会
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そして月日は流れ、
大好評(?)だった演劇、白き花のマドリガルから一年後…つまり、学祭の日がやってきた!!

学祭とあればいくら名門校である王立学園といえどもムードはお祭り、生徒たちの気合いは絶好調である。

「まさか学園祭に招待されるなんてねぇ♪」
「去年は散々だった…」

そこに、有名なA級遊撃士が二人。…といっても、年は学園の生徒とほとんど変わらない。
そこへ、見知った顔が二人駆け寄る。

「お二人さ〜ん!久しぶりね!」
「よう、元気だったか?」

「ジル!それにハンスも!久しぶりねぇ〜」
「君達も元気そうでなによりだよ」

ささどうぞ、と生徒会室に案内される。校舎内ではかなりの視線をあびた。
昨年の事情を知る者から声をかけられる事もあった。

「二人とも今日はどうするの?」
一日目は学習の成果発表や模擬店が出揃う。
「んー…どうしよっか?ヨシュア」

「なんだ、決めてないのか?ならヨシュア、見て回ろうぜ、久しぶりに話もしたいしな」
「なによハンス、怪しいわね〜」
「なっ、なにがだよ!」

「……クスクス…二人とも変わってないね、僕は構わないよ、エステルは?」
「ん〜、あたしも別に良いわよ、じゃあジル、一緒にまわろっか」


というわけで、
一日目は男同士女同士ペアで回ることになった。

「それにしても、今日はクローゼが忙しくてこれないなんて残念よね〜」と、エステル。
「まあ、明日の演劇は見に来られるって言ってたから、楽しみにしときましょ♪」
今年の演劇も質がいいわよ〜とジル。
「まぁ去年のセシリア姫と比べられたら微妙なとこだけどね…」

「アハハ…それヨシュアが聞いたら苦笑いしそうね…」

模擬店を順調にみてまわり、成果発表ではエステルがしきりに首を傾げながら、平和な学園祭を楽しんでいた。

と、そこに、
「…ゼェ…ゼェ…さ、探したぞ二人とも…」
ただ事ではない顔つきで、ハンスが走ってきた。
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