及川さん家の妹さん

□ギャップ萌え?
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放課後になって私はヨコヤニ(ヨコタニ+ヨコヤ)さんの指名した第二体育館の横の水飲み場に来た


うわーバレー部いるよーお兄ちゃんいるよードア開けて練習するなよ見えるだろ、私が。


今日に限ってお兄ちゃん大好きなギャラリーもちらほらと数えるくらいしかいないし、これは早く用事を済ませるしかないな、早く来いよヨコヤニさん




「…玲奈ちゃん?」

「え?」

「あ…オ、オレ!!手紙の横谷!!隣のクラスです!!」





やってきたのは手紙の主だった
そうか、ヨコヤじゃなくてヨコタニくんだったのか
そして隣のクラスだったのか、知らなかった

横谷くんは濃い茶色の短い髪をワックスで立てて、チャラくない程度に制服を着崩した爽やか系イケメンだった

ゴールデンレトリバーみたいなんて
思ったのは声に出てませんように




「えっと、横谷くん?」




頼むから早く終わらせてくれ




「あ、ゴメンね呼び出しておいて!!その、まぁ話の内容分かると思うんだけど…好きですオレと付き合ってください!」




その時、私は見つけてしまった

顔を赤くしながら私に愛を唱えてくれる横谷くんの後ろに、ニコニコとギャラリーに笑顔を振りまきながら外に出てくるお兄ちゃんの姿を

これはやばい見つかるとやばい
何されるか分かったもんじゃない




「ありがとう横谷くん、気持ちは嬉しいけれど私今のままで満足してるから」



今日一番の笑顔を横谷くんに向けてそれじゃあ、とその場を去ろうとしたその時




「待って、どうしてもダメなの?オレ玲奈ちゃんのこと大切にするよ!!!一週間…三日で良いから!!とりあえず付き合ってみてよ!!」

「へ?いやいや、そんな遊びみたいなこと出来ないから」





腕を捕まれたまま離してくれない横谷くんの後ろにあぁ…お兄ちゃんが一歩また一歩と近づいてきてる…!

てかお前爽やかな顔してるくせにめっちゃ女々しいな!!!
女々しくて女々しくて女々しくて辛いよ!!!



ギャップ萌え?
(燃えろそんなどーでもいいギャップ)

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