及川さん家の妹さん
□勿体ぶるな
1ﾍﾟｰｼﾞ/1ﾍﾟｰｼﾞ
あ、及川さんの妹さんじゃない？
へぇーあれが噂の…
及川さんにそっくり！可愛い〜
「ちょ、マジで帰っていい？」
行かないと言った翌日に友達にズルズルと引きずるように連れて行かれた体育館では、もう既に相手の高校と試合を始めていた
「はぁ？何言ってんのまだ試合なんてこれからでしょ？」
「いやいやいや、私行かないって言ったじゃん？何で連れてきたの？」
私が入ってきたときのギャラリーの目が痛い！！助けて！！
ホントに今すぐどこかに消え去りたい
「やーだって見てみたいじゃん？学年でも結構イケメンだって言われてる横谷くんの告白阻止した玲奈のシスコンお兄ちゃん」
ニヤニヤと頬を緩める友達に少しイラっとしたのでそのほっぺを摘まんで伸ばす
そんな友達と試合を見ながら話をする
「それにしてもなんでそんなに及川さんのこと嫌いなの？もっと仲良くしなよー！いいじゃん、ハイスペックシスコン兄貴」
「両親より過保護なのはどうかと思わない？」
「…何も言えない」
「私、中学はお兄ちゃんの行った北川第一じゃないこの辺の私立に行ったんだけど」
「この辺の私立…ってお嬢様学校じゃん、玲奈に似合ってるのがムカつく」
「…後からお兄ちゃんが口を滑らした話なんだけど、お兄ちゃん顔は良いから裏で私の中学の女の子に手を回して男が寄りつかないようにしてたんだって」
「う、うわあ…徹底的」
あ、あの烏野のオレンジの人めっちゃすごいジャンプ力
「じゃあ何で青城にきたの？」
「あの学校よりこっちの方が家から近いしお兄ちゃんの学校に来ればお兄ちゃんのセキュリティも軽くなるかなって」
そんな話をしていたらもう烏野が1セット取っていて同点になっていた
多分、もうすぐお兄ちゃんの登場だ
勿体ぶるな
(”頑張って”なんて言わないんだから)