我愛尓《うぉーあいにー》
□手を汚すのは俺達の役目
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六角屋の娘に刺されたあの日から数日後、珍しく俺は一人で見回りをしていた
ベンチに座り、アイスを食べていると背後に人の気配を感じた
「……あの娘じゃねーな、てめーかあのガキけしかけたのは」
だが後ろにいるヤツは何も言わない
「ったくどいつもこいつも、そんなに俺が憎いかね」
「ああ憎いネ!!よくもタバスコなんて仕込みやがったな、クソガキャ!!」
「……オメーかよォォォ!!
何してんだテメーは!!」
後ろを見ると万事屋のチャイナだった
「万事屋は儲からないから廃業して殺し屋に転向したアル、手ェあげろ」
おかしなマネしたらドタマブチ抜くど、そういってチャイナは俺の後頭部に傘を突き付けてきた
「…あのガキは?どうせ一緒に俺を殺りに来たんだろう」
アホな会話に付き合った後、俺がそういうとチャイナは俺の後頭部の傘を下ろした
「お前なんか殺したって霧江の手が汚れるだけアル、ホントの事を話すアル
凛は何も言わなかったかも知れないけど、お前が何か隠しているのはお見通しネ」
霧江の前できっちり喋れ、喋らないなら霧江の代わりに私がお前のドタマブチ抜く、チャイナは俺の後頭部にそう言った
当たり前ェーだ、敵味方間違って斬り掛かる程ヤワじゃねェ
「だが、もしその味方と思っていた奴が敵だったとしたらどうする?」
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