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□恋に浮かされて
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「先輩。お一人ですか?」
「っ、そうだが?」
だからなんだ。という先輩。
俺は苦笑して
「俺、次の時間授業が入ってないんです。先輩は?」
「私は自習だ」
「じゃぁ、お茶をご一緒しませんか?」
にこっと笑って言うと、先輩の体が微かに動いた。
「お茶・・・?」
こちらを見る先輩の目が微かに揺れている。
「はい。暇潰しにでもいかがかと」
再度笑顔を向ければ、先輩は
「・・・・・・い、いだろう」
そういいながら頷いた。
「どうぞ」
「・・・あぁ」
先輩に紅茶を出して自分の分も淹れる。
意外と茶の淹れ方には自信がある。
俺の淹れた紅茶を一口口に入れる先輩。
「・・・・・・美味いな」
「それはよかった」
にこっと笑う。
なかなかほのぼのした時間。