□恋に浮かされて
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けれど、先輩は何処か物足りないらしい。


何か言いたそうに視線をさまよわせている。






「どうかしましたか?先輩」


「ぁ・・・・・・・・・・・・・・・この間の、話だが」





「この間?」





この間といえば、きっとあの『彼女だったら〜』発言のことに違いない。



覚えているけど、覚えていないフリをする。









「・・・・・・覚えてないなら、いいのだが」



ちょっとだけムスッとした顔でそっぽを向いてしまう先輩。








どうしよう。可愛い。






「言ってみてください。思い出すかもしれません」


「なっ!」





どうしよう、なんか楽しい。



ちょっと慌てたような素振りを見せる先輩。








「そ、そのっ、だなっ・・・・・・ぇ、ぅっ・・・」



あ、泣きそう。






この人意外と虐められてない?


だよなー、だってお坊ちゃん虐める人そうそう居ないだろうからなぁ〜・・・









って!



流石に泣かせちゃやばいよな。
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