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□幸せな刻(ダテサナ/ラブラブ/幸村視点ver)
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〜幸せな刻〜



















『なぁ、初陣の時のことって覚えてるか?』

久々に会う政宗殿に尋ねられた。

『もちろん覚えているでござるよ。おやかた様の凛々しいお姿は、いつでも某の目に焼き付いているでござるよ』

大将自ら敵陣に乗り込むおやかた様を見て、某はこのお方に一生ついていくと決めたのでござる。

今思い出しても某、あの感動に心が震えまする。

チラリと横を見ると俯いている政宗殿が視界に入ってきた。

『……政宗殿?具合でも悪いのでござるか?』

表情が見えなくて下から覗き込むように政宗殿の顔を見る。

顔色は悪くないようでござるが、もしかして熱でもあるのでござろうか?

そういえば、先程の某の話にも相槌がなかったような……

熱を計るにしても某何も持っていないで……あっ!あの方法があるでござる!!

以前風邪をひいた時にサスケがしてくれた方法を使おうと、自分のおでこを政宗殿のおでこをくっつける。

『よかった。熱はないようでござるな』

政宗殿と自分が同じ体温だということにホッとする。
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