書庫
□筆頭の時間(幸せな刻の小十郎視点ver)
2ページ/6ページ
しばらくして政宗様が城に戻られた。
『お帰りなさいませ、政宗様』
『おぅ、小十郎。なんか変わったことはあったか?』
『いえ、特に何も』
『そうか、ならいい』
政宗様が自室に向かって歩き出す。
……ん、甘い匂い?
『政宗様、何か食べてこられましたか?』
政宗様は甘い物はお好きではなかったハズ……。
『いや、何にも食ってねぇぜ?
でも、少し腹は減った。何か軽くつまめるもん用意してくれ』
『かしこまりました』
やはり気のせいか。
何かを作ろうと俺は台所へと向かった。