すばらしきこのせかい
□甘い賭け
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ドキドキドキドキ
あたしは1人、ポークシティビルで狩谷を待っていた
狩谷に想いを伝えて、両想いだと知ってから初めて会う
ど、どんな態度取ればいいんだろ
他の死神には言うのかしら
抱きしめられた感覚をまだ覚えている
「おいース」
「か、狩谷!」
ふわぁと眠そうにあくびをする狩谷
あたしがジッと見つめてると
「どしタ?時間はギリギリセーフだよナ?」
とのん気そうに時計を見ながらそう言った
あれ?
「今日はどの辺りを回る?」
「そうねェ日曜だから104なんかカモじゃナイ?」
「そうね、じゃ104方面で」
「あ、そうだ。新しいバッジが届いたらしいわ。任務行く前、倉庫行きましょ」
「ホーーイ」
普通
まったくもって普通
なにも変わらない
「行くゾー?卯月?」
「あ、うん」
こんなものなのかしら
ちょっと悲しくなりながら、あたしも倉庫に足を向けた