小説(リボーン)連載

□お泊まりU
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「武……っ」
 
 
 
今すぐ挿れたい。
 
武と繋がりたい。
 
1つになりたい。
 
 
 
だが、ぐっとそれを抑える。
 
なるべく痛い思いはさせたくない。
 
傷つけたくない。
 
心も一緒に気持ちよくなりたい……。
 
 
 
 
 
スクアーロはさらに入れる指を4本に増やす。
 
 
そして中指がある1点を突いた瞬間――
 
 
 
「あっ……んんっ…」
 
 
苦痛の声ばかりだった山本から、甘い声が漏れた。
足も自然と開いている。
 
それに気づいたスクアーロは、執拗にソコばかりを攻めたてた。
 
 
――ぐちゅぐちゅ、ずず…、グリっ
 
 
「あぁっ………ぅ……――――えっ…」
 
 
またイきそうになった山本は不意にペニスを押さえられてしまった。
 
 
「ふっ……」
 
 
イきたくてもイけない山本。
もうダメだというようにスクアーロを見れば、彼もつらそうだった。
 
 
 
「もう少し…待ってくれぇ……一緒に、イきてぇ」
 
 
それを聞いた山本は苦しそうな顔を一瞬笑顔にし、頷いた。
 
 
「俺も…スクアーロと、一緒…が、いい…」
 
 
するとスクアーロはその手を離し自分のズボンのチャックを開け、すっかり勃ち上がっている自身を取り出す。
 
その大きさにビビる山本。
本当にコレが今から自分の中に入るのか……。
 
 
それに気づいたのか、上から遠慮がちな声がした。
 
 
「…怖いかぁ?」
 
だったらやめると言おうとしたスクアーロに、「怖くないっ」と即答する。
 
 
 
そう、怖くない。
 
相手がスクアーロだから。
 
自分が心から愛している彼だから、怖くない。
 
 
 
 
「ただっ、ちょっと大きくて…ビックリ、しただけ、なのなっ…」
 
 
拗ねた子供のようにプイと顔を背ける恋人に苦笑し、スクアーロは入れていた指を全て抜いた。
 
 
 
「あっ…」
 
 
いきなりの喪失感に、その内壁はヒクヒクともの欲しそうに動いている。
 
そこへ自身を宛がい、スクアーロは一度山本のおでこにキスをし、それから唇にチュッと軽いキスを贈る。
 
それはまるで、大丈夫だと安心させているようだった。
 
 
 
 
「武…挿れるぞぉ……」
 
 
「あぁ…」
 
 
その返答を合図に、スクアーロは挿入を始めた。
 
 
――グッ
 
 
 
指とは比べ物にならない異物感に山本は顔をしかめる。
 
 
 
「ぅ……あ………いっ…た…」
 
 
「息はけぇ。ゆっくり呼吸しろぉ」
 
 
 
 
 
苦しそうだ。
 
当たり前。本来ならば男を受け入れる為にある場所ではない。
 
 
だがそれでも、彼としたい。
 
彼としかしたくない。
 
女の方が都合がいいのかもしれないが、それでは意味がない。
 
 
 
辛そうだが、やめようかと聞くと必ず首を横に振る。
 
まぁ、ここでやめられなどしないのだが。
 
 
だが、嫌だと言われればすぐにでもやめる覚悟はあった。
 
 
 
体よりも、傷つけてはいけないものがある。
 
 
体よりも、欲しいものがある。
 
 
 
 
 
 
「くっ……あ、ふっ……」
 
 
半分以上入った頃、次第に山本の口からは甘い声が発せられる。
 
それに気づいたスクアーロは、深いキスを贈る。
 
 
 
「んっ…」
 
 
それに応えた瞬間、ズズズッ…とスクアーロ自身が入ってきた。
 
そして山本は彼の全てを飲み込む。
 
 
 
「武ぃ、わかるかぁ?…全部、入った、ぜぇ…」
 
 
「う…そ…」
 
 
驚きと嬉しさでまた涙が溢れてくる。
 
先程の痛みなど、何処かへいってしまっていた。
 
 
 
「動くぜぇ」
 
 
「ん…」
 
 
いちいち確認を取ってくれる彼に感謝しながらも、やっぱり優しいなと思う。
 
 
――ぐちゅ…ぬちゃ……
 
 
いやらしい水音が部屋に響く。
 
山本はただただ、その律動に身を任せ、彼に心を任せていた。
 
 
 
「っんっ……はっ…あ………あっ、はぁ、ぁんっ、んっ……」
 
 
その喘ぎも律動に合わせ規則的になっていく。
 
 
「武っ……スゲ…いい……」
 
 
「スク、アー、ロ……俺、もうっ…我慢でき、な…」
 
 
「あぁ、…一緒に、イこう……」
 
 
 
そして最後の一突きをする。
 
 
 
「くっ……」
 
 
「―――っあぁぁ――――っっ……」
 
 
 
――ドクドクッ
 
 
――ビュルルルッ
 
 
 
 
スクアーロが中に白濁を放った瞬間、ほぼ同時に山本も果てた。
 
 
 
 
「……はぁ…はぁ…」
 
 
ずるっと自身を引き抜くと、大量の精液が出てきた。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
ベッドでは、恋人が気を失っていた。
 
だが、その顔は苦しそうではなく、喜びに溢れた顔をしていた。
 
 
そんな彼にスクアーロは軽く口付け、そっと「武、愛してる」と呟いた。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「ん……」
 
 
起きると、包み込む形でスクアーロが俺を抱きしめて寝ていた。
 
首だけ辺りを見渡すと、シーツは変えられ、下半身も綺麗に拭き取られてきちんと短パンを履いていた。
 
それで、あの後すぐに気絶してしまったんだとわかった。
 
意識がない間に自分のアレやコレを触られたのはものすごく恥ずかしいが、今更だと開き直る事にした。
 
 
 
 
隣で眠る恋人を見る。
 
すごく幸せそうな顔をしていた。
 
それを見ているとこっちまで幸せになってくる。
 
 
腰は痛いし体はダルいしすごく恥ずかしかったけど、それ以上にすごく嬉しかった。
 
こんな愛され方もあるんだなぁと思った。
 
 
 
まだ起きない彼にそっと口付ける。
 
 
「スクアーロ、愛してる」
 
 
 
 
これからも
 
 
 
ずっとずっと
 
 
 
 
 
 
 
→後書き
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