小説(リボーン)連載
□遊園地Z
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それからは道順に歩き、クマやクジャクを見た。
「恭弥っ、このヒグマ恭弥に似てねー?可愛いだろ〜」
「…やめてくれる、そんな弱そうな動物」
「でもヒグマって雑食なんだなー。木の実とかをよく食べるけど、たまに家畜とか食べたりすんだってさ」
そう言うディーノが読んでいるのは、ヒグマが紹介されている看板。
「くだらない。基本的に何かに喩えられるのは嫌いだよ」
そしてスタスタと行ってしまった雲雀。
残されたディーノは「可愛いトコがやっぱ似てるよな〜」などとほざいていた。
その先では、まだご機嫌な山本がスクアーロを引っ張りまわしていた。
「あのクジャク、スクアーロに似てるのなー」
「そっ…そぉかぁ?」
山本が指差しているのは、フェンスの中に1匹だけいる白い綺麗なクジャクだった。
横を見ると、説明にはシロクジャクと書いてある。
「綺麗な羽がスクアーロの髪みたいなのなー」
「っっ武……!!」
人目も気にせずに恋人をぎゅ〜っと抱きしめるスクアーロ。
もはや誰もつっこむ者はいない。
ただ、ツナやザンザス、いや周りの全ての者が隣のワニを見て「こっちの方が似てるよな…」と思うのだった。