短編小説置き場(その他)

□1番会いたい人
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次の日。
 
ルフィは驚く程回復していた。
というか治っていた。
チョッパーの看病が良かったのか、もともとの生命力が強いのか…。
 
「ありがとなーチョッパー」
 
「ううん、治って良かったぞっ」
 
 
そこへ子電伝虫が鳴った。
ルフィはビクッと肩を上げる。
 
チョッパーは「あ、俺ちょっとトイレ」と言って出て行った。
 
 
「…………」
 
しばらく迷い、ルフィは受話器を取った。
 
 
『ルフィ……?』
 
「……あぁ」
 
『具合はどうだ?』
 
「治った」
 
『そうか………』
 
本気で安心した声。
 
 
『ルフィ、もうすぐそっちに行けそうだ』
 
「へ?何で場所……」
 
『その子電伝虫に発信機をつけておいたからな』
 
さらりと爆弾発言。
 
「こっ来なくていい!」
 
『俺に会いたいんだろ?』
 
「そっ……そんな事言ってねぇ!!」
 
ルフィはガチャッと乱暴に通信を切る。
 
 
「………………」
 
もちろん、今のは嘘。
昨日の事はおぼろげながら覚えている。
弱っていたせいか、普段なら言わない事も言ってしまった…。
 
 
 
そして宣言通り、キッドはすぐにやって来た。
 
わざと嫌そうな顔をしながらも、耐え切れずに愛しい彼の胸に飛び込んでいくルフィなのであった。
 
 
 
 
 
 
→後書き
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