気まぐれ小話2

□計算された賭け
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「あれ?ザンザスが日本の本読んでるなんて珍しいね。何読んでんの?」
 
「あ?…あぁ、日本語の勉強も兼ねてな」
 
「え〜っと……“学校の階段”………………は?!」
 
「日本のホラーといえばコレだと言われた」
 
「だから何でホラー?!」
 
「どうせ読むなら面白い方がいいだろ」
 
「……ホラー好きなんだ…」
 
 
「あ、そういやぁこの文だが…」
 
「おお俺ちょっと用事あるからっ」
 
「……ククッ」
 
 
「………何?」
 
 
「ホラーが苦手だというのは本当らしいな」
 
「っ………まさかわざと?」
 
「確認しただけだ。それより、賭けをしないか?」
 
 
「賭け?」
 
 
「あぁ。普通にカードゲームだ。もちろんお互い超直感を使っても構わないルールでだ」
 
「……それってザンザスが有利じゃない?」
 
「初代の血を受け継ぐおまえなら楽勝だろ?血筋で言えばボンゴレと関係のない俺に超直感で勝つ事くらい」
 
 
「………………」
 
 
 
 
 
結局、なんだかんだと言いくるめられて賭けをする事になってしまった。
 
 
 
 
「………………………」
 
 
「俺の勝ち、だな」
 
 
「卑怯者!!俺より超直感あるじゃん!!」
 
「ただ勘が良かっただけだ」
 
「それが超直感だよ!!そうだよ、ザンザスにもちゃんと超直感あったんだよ!!リングが偽物だってすぐ気付いたし!!」
 
「で、約束は約束だぞ。俺はズルはしてない」
 
「…確かに…そうだけど……」
 
 
 
 
賭けをする前にした約束。
 
ツナが勝ったら、ザンザスはもう人前では過剰なスキンシップはしない。
 
ザンザスが勝ったら、暗い部屋で2人きりでホラー映画を見る。
 
 
 
「てか何でホラー映画?!嫌がらせ?!」
 
「いや、違う」
 
「じゃあ何」
 
「んな事どーでもいいだろ。とにかく見るぞ」
 
「えっ…今から?!」
 
「当たり前だろ」
 
 
 
 
 
 
 
そして、かなり怖いホラー映画をソファに並んで見た2人。
 
あまりの怖さに、前半から隣のザンザスにしがみつくツナ。
 
それを満足そうな顔で見つめるザンザスがいた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
〜後書き〜
ただザンザスが、自分にしがみつくツナを見たかっただけ。
ホラーって季節でもない…。
たまたまこの前買ったちょっぴりホラーな本が目に入って、そういえばツナ怖いの苦手だったな〜と思って…(それだけ)
私もホラー苦手。でもミステリーの本ばっかり読む。
不思議…(おまえがな)
2007.11.18

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