小説(リボーン)短編

□感情
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「サボリ!!サボリ!!」
 
「「っ??!!」」
 
 
「ご苦労様」
 
 
「なっ……雲雀?!」
 
「えっ?!」
 
抱きしめられていた為見えなかったが、雲雀の名前を聞きツナは慌てて獄寺から離れる。
 
屋上の入口のドアの前には、並盛最強の風紀委員長であり雲の守護者でもある雲雀恭弥が腕を組んで立っていた。
そして黄色い鳥が雲雀の肩へ降り立つ。
確か骸戦でバーズが持っていた鳥だ。
雲雀が飼い慣らしたというのは本当だったらしい。
 
 
「君たち、今は授業中だってわかってる?」
 
彼が歩くたびに肩にかけている学ランがはたはたと揺れ、そこについている風紀委員の腕章が光る。
 
 
「ひっ雲雀さん、これは…その……」
 
「ワォ、言い訳かい?この僕に向かって」
 
睨みながらトンファーを構えられては、何も言い返せなかった。
 
「てかテメェも授業中だろ!!」
 
「授業を受けてたさ。ただ、僕が校内を巡回出来ない時はコレが代わりに回っててね、君たちを見つけて僕に報告してきたからこうして来たってわけ」
 
「ぐっ…このアホそうな鳥が……」
 
「しかも群れてるどころか抱き合ってるとはね。交際は校則で禁止されてはいないけど、風紀に関わるから控えてよね」
 
戦闘以外では校則と風紀が全ての彼には、2人が男同士だという事はどうでもいいらしい。
 
 
「早く戻りなよ。ぐずぐずしてると咬み殺すよ」
 
それに反発しようとした獄寺を引っ張り、ツナは急いで屋上を後にした。
 
 
 
 
 
誰もいなくなった屋上では、雲雀が手柄をたてた鳥にご褒美の餌をあげていた。
 
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