小説(リボーン)短編

□将来計画進行中
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「……………」
 
 
いきなり。
 
そりゃあもういきなりだった。
 
 
いつものように自分の部屋でゲームをしていた。
 
ふとインターホンが鳴って母さんが出たと思ったら、階段下から呼ばれた。
 
「ツッ君〜、お友達よ〜」
 
お友達?
獄寺君や山本なら名前を言うはず。
ヴァリアーの面々は玄関から入るなんて律儀な事はしない。
不審に思いながらも階段を下りた俺は、その行為をものすごく後悔した。
 
なんと玄関に立っていたのは――……
 
 
「やぁ」
 
 
我等が並盛中の風紀委員長、雲雀恭弥様でした。
 
 
「…………」
 
当然すぐには言葉など出てこない。
てか母さん、友達じゃないよ!!遊びにきましたって顔してないよこの人!!
 
 
「何つっ立ってるのさ。この僕がわざわざ来たのに接客もなしかい?非常識極まりないね」
 
いつもはいきなり窓から不法侵入してくる人に常識を語られたくはない。
とりあえず自分の部屋に来てもらう事にした。
だって居間に行ったら母さんが余計な事言いそうだし…。
 
 
 
 
 
「……あの〜それで…今日はなんの御用で……」
 
言わなくても堂々とベッドに座られた。
なので俺は床に正座をして雲雀さんを見上げる。
 
「……イーピンは?」
 
やっぱり用はそれか。
 
「今たぶんランボと公園に遊びに行ってると……」
 
そこまで言った時、玄関のドアの開く音がして、同時にランボの騒ぎ声が聴こえてきた。
 
 
 
「…帰ってきたみたいです…」
 
雲雀さんはすぐに立ち上がり1階へ向かっていた。
だが階段を下りる寸前、いきなりこちらを振り返る。
 
「ねぇ君、あの子の保護者は君の母親って事でいいのかな?」
 
「へ?…あぁ、まぁ…そうですね、そんな感じです」
 
「そう。じゃあ挨拶しないとね」
 
…何の?!ていうかそれで今日はちゃんと玄関から入ってきたのか…。
俺は慌てて雲雀さんを追いかけた。
 
 
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