小説(リボーン)短編

□全部大好き
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ヴァリアー邸についた2人。
スクアーロは早速自室へと向かった。
途中でルッスーリアが何か言っていたが、今はそれどころではない。
 
バタンッと扉を閉めると、やっと落ち着いた。
 
 
「えと…スクアーロ…?」
 
「武…」
 
「何………んっ」
 
スクアーロは山本にいつもより激しいキスをする。
すぐに舌を入れ、口内を犯す。
 
「スクアッ……んっ…」
 
足りない。
彼が、足りなかった。
一週間ずっとこの身体で過ごしたが、やはり自分の身体で彼にきちんと触れたかった。
 
 
「武ぃ……その……きょ、今日は…」
 
「ん、いいぜ」
 
スクアーロは顔を上げる。
山本はニッコリ笑って気まずそうな恋人にチュッとキスをした。
 
「いいぜ。俺もスクアーロが足りない、スクアーロに触れたい、スクアーロに触れてほしい。スクアーロに……メチャクチャにされたい…」
 
 
次の瞬間、山本の身体は大きく傾き、ベッドへと倒れていた。
すぐにシャツをまくられ、先程のキスですでに尖りかけていた乳首に舌を這わされる。
 
「ンッ…」
 
ゾクゾクと身体に痺れが走る。
彼の舌の感触が下半身に熱を与える。
腰が疼く……。
 
「スクアーロ……」
 
「あ"?」
 
「早く…スクアーロが欲しー…のな…」
 
「っ……!」
 
スクアーロが一瞬驚いている隙に、山本は彼のズボンに手を伸ばした。
そして下着ごとずり下ろす。
 
「たっ、武ぃ!?」
 
「俺も…スクアーロに触りたい…」
 
そして上半身を起こし、山本の姿で興奮して半勃ち状態のスクアーロのモノを迷わず口に含んだ。
まるでそれが最高級のアイスバーのように、夢中で舐め続ける。
 
「ん…ふ……」
 
「たっ、武、もう…」
 
だが山本は放そうとしない。
それどころかさらに舌を絡めて舐め続ける。
 
「ま…待てっ、武!」
 
「ん……」
 
スクアーロはどうにかその行為をやめさせる。
 
「気持ちよくなかったか…?」
 
上気した頬に上目遣いで少し不安そうに言われ、さらにイきそうになる。
落ち着く為に一旦息を吐くと、スクアーロは再び山本をベッドへ寝かせた。
 
「……そうじゃねぇ。だが……俺はおまえの中でイきてぇんだぁ」
 
「っ……ん、そだな」
 
「だが……」
 
「ん?」
 
「おまえは一回イっとけぇ」
 
そう言った瞬間、スクアーロは山本の下半身をあらわにし、今度は自分がそれを口に含んだ。
そしてぴちゃぴちゃといやらしい音を立てて舐める。
 
「ちょっ、スクアーロ!?…アッ……」
 
もともと興奮気味だったモノがみるみる上を向き、すでに絶頂間近になる。
 
「ヤッ……でっ出る…!」
 
「出せぇ」
 
嫌だ嫌だと首を振る山本に、スクアーロは一際強く裏筋につーっと舌を這わせた。
 
「ッア……!〜〜〜ッッ!!」
 
我慢出来ず、山本は勢い良く精を吐き出していた。
 
 
 
「はぁ…はぁ…」
 
呼吸も整わぬうちに、彼を受け入れる為にウズウズしていた蕾へ指を挿入される。
自分の精とスクアーロの唾液が潤滑油となり、指はすんなりと入ってくる。
 
「アッ!」
 
ビクンと山本の身体が跳ねる。
それにスクアーロは口の端を上げた。
彼のイイ所など、すでに承知している。
 
「ンッ…アァッ」
 
そこを指で突く度に、敏感になった彼の身体が跳ねる。
腰が小さく動き、生理的な涙が流れていた。
 
「武…今何本だかわかるかぁ…?」
 
「わっ…わかんな……」
 
「3本だぁ。うまそうに飲み込んでるぜぇ」
 
そう言いながら、スクアーロは入口を広げながら3本の指をバラバラに動かす。
中はグチョグチョに濡れ、内壁はヒクヒクとひくついている。
 
「スク…アーロォ……」
 
「何だぁ?」
 
「もっ…早く……スクアーロが欲しい……」
 
「っっ……今日はホントに、スゲェことをさらっと言ってくれるなぁ」
 
スクアーロは指を全て引き抜く。
そしてもっと大きなモノを欲しがっているその蕾に、自身の欲望の塊をあてがった。
ズズズ…といつもより速めに挿入していく。
 
「んんっ…」
 
「痛ぇかぁ?」
 
「んや…それより早く……!」
 
「了解だぁ」
 
ぶっちゃけこっちもそう長くはもたない。
スクアーロは一気に最奥まで自身を挿入した。
 
「ァアアッ!!」
 
もはや痛いのか気持ちいいのか……いや、きっと気持ちいいのだろう。
山本は涙でぼやけた目で今自分を抱いている恋人を見上げる。
 
何故だろう…一週間自分が入っていた身体だが、こうして見ると全然違く見える。
この行為ではなく、彼が久しぶりに思える。
やっぱり自分が好きなのは、この姿のこの中身のスクアーロなのだ。
先程も思ったが、今改めて感じる。
きっと、これで中身が違ったら好きにはならなかった。
もしまた何かが起こって中身が入れ替わっても、彼を好きにはならないだろう。
いや…どうなのだろうか。
何が何でも元に戻そうとするかもしれない。
だって、スクアーロはスクアーロで、それが全てなのだから。
 
 
 
「スクアーロ……」
 
「何だぁ?」
 
「大好き」
 
「…………」
 
「スッゲー好き。スクアーロの全部が大好き。スクアーロがスクアーロで良かった」
 
「……意味わかんねぇぞぉ?武ぃ」
 
苦笑しながらも、スクアーロは山本のおでこに自分のおでこをコツンとつけ、言った。
 
「俺も愛してる……武。おまえの全てを、愛してる」
 
そして耳元で「動くぞぉ」と囁いた。
彼が何かを言う前にゆっくりと律動を始める。
 
「ちょっ……ンア…!」
 
じゅぷじゅぷといやらしい水音が室内に響く。
いつもより激しいその行為に、山本は頭も目の前も真っ白になる。
気持ち良すぎてどうにかなりそうだ。
 
「っっ武ぃ…!!」
 
「スクアー…ロォ…!!」
 
背中に回された山本の腕に力が入る。
それを合図に、スクアーロは一際強く彼の最奥にまで自身を突いた。
 
「ッッァア――――ッ」
 
「っ……!!」
 
山本が果てたのとほぼ同時に、スクアーロも彼の中に勢い良く精を吐き出していた。
 
 
 
それから2人はまるで飢えた獣のように何度も身体を重ね、最後には疲れ果ててそのまま眠りについたのだった。
もちろん、次の日に山本が遅刻したのは言うまでもない。
 
リボーンの暇つぶしで大変な目に会ったが、お互いにお互いの存在の大切さを改めて実感出来たのであった。
 
 
 
 
 
 
→後書き
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