小説(リボーン)連載
□遊園地U
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「びえぇぇぇ〜」と泣き声が響く。
乗り終えたランボが…いや正確に言えば大人ランボが泣いていた。
――骸にしがみついて。
乗る寸前に10年バズーカを撃たれたランボ。
10年後のランボが現れ、説明もろくにされずにジェットコースターに搭乗。
おまけに先頭である。
1番前は後ろの重みでスピードが出せずにゆっくりだから怖くないなんて嘘だ…半分は。
景色が見え、レールが見え、前を遮るものは何もないのだ。
――と、ボフンとランボが子供に戻る。
呑気に飴を舐めていた。
「むくろっ、ランボさん飴もっと欲しい!!」
…どうやら10年後の骸に餌付けされていたらしい。
きっと今頃大人ランボは骸を非難しながら泣いている事だろう。
一方ツナは、ランボ程泣かないにせよ、かなり涙目だった。
不本意ながらザンザスにしがみつくしかない。
ヨロヨロだった。
「お…落ちるかと思った…」
「面白ぇなーこれ」
どうやらザンザスはジェットコースター…というか遊園地は初めてらしい。
お気に召したようだ。
もう1回乗るかぁと言われ、一人で乗ってくれとよろめきながらそう呟いた。
スクアーロも気に入ったようで、楽しそうに山本とイチャついていた。
…本当に、平和なペアである。
そして問題のリボーンとマーモン。
5歳のランボでさえ乗れなかったのに、何故0〜1歳の2人が乗る事が出来たのか。
……まぁ、係員の男の脅えようを見ればすぐに理解できよう。
こうして第一関門突破。
だが、一部の者達にとっての受難はまだ始まったばかりだった。
→後書き