小説(リボーン)連載

□遊園地\
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「いた!!」
 
隣で突然叫ばれ、さすがのリボーンもビクッとした。
 
「マーモン?!どっかぶつけたのか?」
 
「そうじゃなくて!!いたんだよ、リボーンが!!」
 
「……まさか…」
 
そう、またまたこの流れは……
 
「あのコウモリ、リボーンそっくり!!」
 
マーモンが嬉しそうに言う。
説明を見れば、エジプトルーセットオオコウモリと書いてある。
オオコウモリといっても、そこまで大きいわけではない。
沢山のコウモリが天井にぶら下がって眠っていた。
 
「どこがそっくりなんだ?」
 
「黒い!!小さい!!」
 
「おまえもだろ」
 
確かに、マーモンも黒くて小さい。
 
「違くて…なんか、雰囲気?闇を見方にしそうな…それでいて可愛い感じ」
 
「……そうか」
 
「うんっ」
 
実はこれでも物凄く嬉しいリボーン。
帽子を深く被って顔を隠すのは、照れている証拠。
それをマーモンも知っていた。
だがしかし、お互いに照れ隠しの仕草が同じだとういう事には2人共気づいていないのだった。
 
 
 
 
またある一角では、最強のバカップルが楽しそうにアライグマを見ていた。
 
「これは武だなぁ」
 
「アライグマがか?」
 
「似てんだろぉ。可愛いトコとか、天然そうなトコとか」
 
「そうか?でも、確か前にテレビでやってたぞ、アライグマ」
 
そう、動物番組で見たのは、確かにアライグマだった。
 
「何て言ってたんだぁ?」
 
「ん、アライグマって、よく飼う人いるけど、大人になると気性?が荒くなって飼いきれなくなっちまう事が多いんだってさ」
 
「へぇ…」
 
「なんか可哀想なのな」
 
「……俺はおまえを捨てたりはしねぇぞぉ」
 
「へ?!」
 
突然そう言われ、山本は声を裏返す。
それからやっと意味を理解した。
 
「別に…そんなのわかってるのな」
 
「あぁ」
 
そう、どんな事があっても、離れたりはしない。
…絶対に。
 
 
 
 
 
 
そんなこんなで小獣舎を出た一行。
 
「えっと…もう動物側は1周したかな?」
 
ツナが地図を見ながら確認する。
そういえば、この場所は動物側に入る時に通った場所だった。
 
「空も綺麗な夕焼けですね」
 
骸が似合わない台詞をはく。
だがそういえば、少し薄暗くなってきた。
物に反射するオレンジ色が眩しい。
 
 
 
そこで久しぶりに、リボーンが仕切った。
 
「んじゃ、最後に観覧車乗るぞ」
 
シメといえば観覧車。
一行は、そういえば観覧車には乗っていなかったと思い返す。
 
「でもリボーン、観覧車って確か4人くらいずつしか…」
 
ツナは不安になる。
またクジでペアを決めたりするのだろうか…。
 
だが、そんな心配は無用だった。
 
「最後くらいは俺も寛大になるぞ。好きな奴と乗れ」
 
実際はリボーンもマーモンと一緒に乗りたいだけだからである。
 
もちろん、ペアはすぐに決まった。
 
 
一行は妙なノリで目的地へと向かうのだった。
 
 
 
 
 
 
→後書き
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