宿星三國史

□war.5 -反逆・前-
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翔は息を切らし、ただひたすら走り続けていた。

「(何としても孫堅さんを華雄に殺られる前に助けねぇと!)」

途中襲ってくる異形の攻撃を器用に躱し、浄化の光で相殺させ帝城に向かい走る。その後方では周瑜が異形を刀で薙ぎ払いながら追い、彼に叫んだ。

「翔さん、一旦冷静になって下さい!作戦も立てず無闇に突撃しては何の意味もありません!」

「だけど…………!」

瞬間、彼はその場に倒れた。

「翔さん!」

周瑜が顔を蒼白にして慌てて駆け寄り、翔を抱き抱える。

「(…良かった、気を失っているだけのようですね)」

一安心し、掌を地に付け周りに強靭な結界を張る。迫り来る異形を見据え、周瑜は通信機を取り出した。

「伯符、至急此方に来て下さい!翔さんが緊急事態です!」
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