短編集

□死神代行は執事様!
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いつものように学校を終えた一護は、啓吾からの誘いを断り早く自宅を目指した。
「ただいまー」
まだ、妹達は学校で、親父は診療中か。
そんなことを考えながら自室を目指して制服から私服に着替え、リビングに行き置手紙を残しバイト先に向かった。
『aydream』という喫茶店がある。
一護がそこで働いている。
時給は900円で結構自分のスケジュールに合せて働ける利点もあり働いている。
裏口から入り自分のロッカーに向かうと
「おはようございます。店長」
「おはよう、一護君今日もよろしくね。」
店長の半田さんは一護が店頭で悩んでる姿に惹かれスカウトしたという。彼の事情は知っており、理解者である。
一護が制服に着替えてると声を掛けてきた。
「おっ、圭ちゃん。おはよう。(可愛い)」
「おはようございます。先輩。」
ネクタイを結んでから相手方を向き返した。
「先輩はよせよ。俺のことは大輔って呼んでいいだぜ。」
少しやせ方ででも筋肉はすごくて制服がとても似合ってて尊敬できる存在なのだ。
「はぁ、でも新人がそんな簡単に呼び捨てとは出来ないんで、大輔さんでいいですか?」
彼なりの配慮だと直ぐに分かったが苦笑まじりに
「まぁ、いいか。」
そんな二人に対し店長は方を叩いてきた。
「ほら二人とも早くホールでて!」
「「はい!!」」
ホール出るとそんなに混んではなくむしろ空いてる方だった。
カランカラン
「「お帰りなさいませ。お嬢様」」
一歩前に歩き先導する大輔
「こちらへどうぞ。お嬢様」
客が席に座るとメニューを開き
「本日のオススメはアップルパイです。お決まりでしたらお声を掛けてください。」
言って側から離れた。
一護は会計を済ませてたテーブルの食器を片付けていた。
「あのすみません。」
声が掛かり近くに居た一護が注文聞きに言った。
「はい、何か」
「注文いいかしら?あれ貴方新人さん?(随分可愛らしい子)」
「あっはい。今月から働かせて貰ってもます。圭と申します。」
ぺこりとお辞儀した。
「(律儀な子。ますます、気に入りましわ。)」
「それで、ご注文は?」
「貴方のオススメは何かしら?」
「私は、ショートケーキセットです。」
「ふぅん。じゃあそれで。飲み物はホットのミルクティーがいいわ」
「かしこまりました」
そう言ってメニューを持ち去り厨房へ入っていく
「ショートケーキ一つお願いします。」
「はい。あら、圭ちゃん相変わらず可愛いわね。」
その言葉に不機嫌なりつつ
「男に可愛いって嬉しくないですけど.......;」
厨房の良子さんは店長の奥さんだ。夫婦で喫茶店を開くのが夢だったそうだ。でも、ただの喫茶店じゃあつまらないからって執事の喫茶店しなくても......格好はあの、セバチャン格好に似ている。

「さてと、俺は紅茶支度をしないと」
そう言ってカートにティーセットを載せ後は紅茶の葉選びだ。
「ミルクティーならやっぱダージリンだよな。」
マイナー過ぎると思うが全然知識ない。
悩んでいると、店長が現れた。
「どうしただい?」
「紅茶がよくわからなくて;」
「クスクス、一番いいのは今持っている茶葉だよ。」
「ありがとうございます。」
べこりと頭を下げて立ち去る一護に律義な子だなぁ。
「圭、ケーキ忘れているよ」
はっと気が付き、ケーキ取りに行き、客の元まで歩んだ。
「お待たせしました。ショートケーキセットになります。」
テーブルにケーキを載せ紅茶を注ぎ客の前に差し出す
「まぁ、おいしいわ。紅茶もすごっくいい。」
「お嬢様、お褒めの言葉ありがとうございます。」
ペコリて一礼し店の奥に下がる。
「良かったね。」
「はい。」
店長とやり取りをみた良子は微笑ましく見ていた。
「ゴミ捨て行ってきます。」
ゴミを持ち裏口から出る。
すると、冬獅郎と乱菊がいた。「黒崎。なんだその格好は?」あからさま態度に一護は持っていたゴミ袋を落とした。
「あら、カッコイイじゃありませんか、隊長!」
乱菊さんはキュンキュンしていた。
「ヒト、チガイデス。」
片言になりがら必死に言い繕うと頭を働かせた。
「なわけねーだろ。」
「なんで、ここにてめぇらが居るだよ!」
きっぱり言われたので逆ギレし不機嫌な一護に冬獅郎はやれやれと言ったように言った。
「定時報告が最近遅れているから様子を見に来いと言われてな。」
「悪りぃ。忙しい所に」
申し訳なさそうしている。
一護に冬獅郎達は改めてホッとした様子だった。
「店で何か食べていくか?」
「いいのか。」
「隊長!お邪魔しましょうよ。」
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