御堂要

□とある休日
1ページ/1ページ

今日は久しぶりに要さんが家にいた。



最近お仕事が忙しいみたいだったから
こうやって2人で家にいるのは久しぶり。


2人でお昼ご飯を食べれば、向かいにはリラックスしてる要さんがいて、
そんな姿を見てられるだけで、なんか嬉しい。



疲れてるだろうから、休みの日くらいゆっくりさせてあげたいな。


洗い物を終えて、お布団を取り込んむと、
要さんはリビングのソファーにもたれて、本を読んでいた。



柔らかい木漏れ日と、心地よい風に要さんの髪の毛が揺れる。



「本読むのに髪の毛邪魔じゃない?縛ろうか〜??」


そう言うと、本に落としていた目線を私に向けて、優しく微笑んでくれる。


「ありがとう。」






私は要さんの後ろに回って、彼の髪の毛をすくっていく。


「要さん、髪の毛長いよね。私より長いかも。」


「**は 伸ばさないんですか??」


「ん〜、ちょっと憧れるんだけど、やっぱりショートに落ち着くみたい。」


「…でも、一度 **のロングヘア姿も見てみたいですね。」


「……じゃあ、伸ばしてみよう、かな…///」


「楽しみにしてます。」


そう言って要さんはちょっと、ほんの少しだけ、嬉しそうに笑ってくれた。







サイドの髪の毛を後ろでまとめて…


をぉ!? なんかちょっと似合うんでない??


「よし、出来たっ!じゃ、そろそろ買い物行ってこようかな☆」


そう言って立ち上がる私に、


「たまには外に食べに行きませんか??」


と声をかけてくれた。



「いいの??」


要さんは見かけの本をパタリと閉じて、


「えぇ。休日くらいゆっくりしてください。それに…。」


「それに…??」


「夜は休ませてあげられそうにないので、それまで体力を保存しておいてくださいね??」


綺麗な顔で、優しくそんなことを言われると、
なんだか顔を見てることが出来なくなって、


「……お手柔らかにお願いします///」


と目を逸らしてから言って、彼の顔をちらりと見ると、
今度こそ嬉そうに微笑んでいた。









「ん〜!やっぱり外は気持ちー!」


まだ外は明るくて、
秋の空気が漂っていた。


「そういえば、ふたりで出掛けるのは久しぶりですね。」


「あ、そうかも。最近要さん大変そうだったから。」


「…なかなか一緒にいる時間がとれなくて、すみません…。」


「お仕事だもん。それは仕方ないよ!それに、そんな風に想ってくれるだけで幸
せっ!」


「…ありがとう。」


「こちらこそ。」









「** …、手を繋ぎませんか??」


不意に要さんがそんなことを言って、
どちらからとも無く指が絡まる。


繋いだ手を見て、それから彼の顔を見る。


きっと、私も今、そんな表情してるんだろうな…。




「…幸せですね。」


「幸せですね♪」




いつまでも、ずっとこうやって一緒に生きていきたいな。

あなたと、どこまでも…。











【fin.】

08'09.11   KAHIME.


[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ