帰省シリーズ

□修一&御堂の料理
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「そろそろ夕食にしましょうか。」


そう言って、修一お兄ちゃんと御堂さんは立ち上がった。











〜修一&御堂の料理〜












「要くん、セロリとシブレットはどうしようか??」


「ブーケガルニにしますから、細かくしすぎないように、繊維に沿って切りましょう。」


「じゃあ、そっちは僕がやろう。」




和食が基本だった我が家では
普段あまり聞かないような、オシャレな言葉。


出してもらったお茶を飲みつつ、
修一お兄ちゃんと御堂さんの姿を眺める。


白いシャツに、黒のエプロンをした
長身2人が料理をする光景は
なんとも大人な雰囲気で、我が家のキッチンでも絵になった。






「はぁ〜。こうしてると思い出すね…。」


「なにを??」


「おじいちゃんのこーと☆
あの2人みたいな、男前だったね〜…///」


「え〜…と…。
うん…??そうだったかなぁ…??」




おばあちゃんの言葉を聞いて、ピタっと一瞬動きが止まった
修一お兄ちゃんと御堂さんだったけれど、
後ろ姿からは2人の表情は読み取れなかった。









久しぶりの、にぎやかな我が家の食卓。


2人の作ってくれた料理は、本当にすごく美味しくて、
おばあちゃんはとても幸せそうだった。











「なぁ…。」


「ん〜??」


「**のじいちゃんて、和室にあった写真の人だよな…??」


「えっと……、なんて言うか……申し訳ない…。」



ご飯が終わった後の、後片付け。
雅弥くんと一緒にお皿を洗っている傍ら、
問われた質問に、いたたまれない気持ちになる私。





食後、
修一お兄ちゃんと御堂さんは、お茶を飲みつつ
おばあちゃんの咲かせた昔話に、
相槌を打ちつつ、優しく話を聞いてくれていた。






ただ、写真に写っていたのは、
軍人のような体格の
武骨で厳格あるのおじいちゃんの顔写真。



私と雅弥くんは、
ただただ食器を洗うザブザブと言う音の中、

静かに会話をする3人の姿を眺めるのだった。








【続く】

08'10.27   KAHIME.


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