松田 隆実:第2章
□本当は、帰したない。 〜おまけ〜
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【おまけ】
ガチャ…。
**ちゃんを送って帰ってきたリビング。
車のキーをテーブルに置いて、俺は絨毯に置いてあった学ランを見た。
慎が帰った後、絨毯でくつろいどった俺らに**ちゃんがしたことを思い出しとった。
―――――――――――――――
「隆実さん〜。」
「ん〜〜??」
煙草を取り出した俺に、**ちゃんは学ラン手にして擦り寄ってきて、俺の肩に腕を回しそれを掛けた。
「ほら!似合ってますっ!」
「………。」
肩に学ラン羽織っとるだけの俺は、どこぞの不良青年みたいになっとるんとちゃうやろか…??
**ちゃんはそのまま俺に抱きついて、心臓に悪い一撃を放った。
「好きです…、先輩……///」
ドゴンッ!!!
心臓の位置が動いたんと違うか??と真面目に思うた。
そのまま動けず、にっちもさっちもいかんくなった俺から
**ちゃんはパッと顔を上げて、
「1回隆実さんに言ってみたかったんですコレ〜♪」
第二ボタンください!と…、迷ったんですけどね。
と無邪気に笑った。
よう帰せたな、俺……。
と、学ランを拾い上げながら俺はこん時つくづくと思うんだった。
【fin.】
09'06.29 KAHIME.