松田 隆実:第2章

□キミの願いを叶えに… 〜おまけ〜
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【おまけ】





「なぁ慎……。来週の木曜のオフ悪いんやけど、1日付き合うてくれんか…??」



「ん〜…??構へんけど…、さっきの遊園地か??」



「あぁ…。」




楽屋に戻って、ペットボトルに口を付ける慎に声をかけると、さも当然のよぉに話題を振ってきた。



こうゆうとこは、勘のえぇ相方やな…。





「まぁ、女の子にとったら、彼氏と遊園地っちゅーのは1回は体験しときたいとこやもんなぁ〜。」



「折角のオフに、すまんな…。」



「えぇってえぇって♪俺も久々やし、**ちゃんがそれで楽しめるなら、いくらでも付き合うで〜☆」




衣装のネクタイを解きながら、ハンガーにかけてくと、慎の楽しそうな声が聞こえてくる。




「いや〜、俺もホンマ最後に行ったのいつぶりやろ〜??まずはジェットオースターやんなぁ♪
あ、ほんでも、お化け屋敷で**ちゃん“キャー!!!”言うて俺に抱きついてきたらどないしよ〜っ??
観覧車はやっぱ向かい合うて手を取り合うて〜…♪」




「ドサクサに紛れて何言うとるんや…??」




思わずガシっと掴んだ慎の肩に、振り向いたヤツはえらいニマニマした顔をしとる…。


よぉ慎が、からかう時にするお面のヒョットコに似とる顔やで…。





「だぁって、**ちゃんから抱きついてきたら俺無情に引き剥がす訳にはいかんやん〜っ??」



「………………お前、今いい感じになっとる相手おるやろ…??」



「!!!!!!!
ななななに言うとんねん隆やんっ!!しょ、しょんな女性おりません〜っ??」




切り札を出した俺に、どもりまくってキョドっとる慎を見て、図星やとよぉ分かる。




「そんなん見てれば分かるっちゅーねん…。どんだけ一緒におると思うとるんや…??」



「い、いや、そんなん…。」



「その彼女と上手くいくかもしれんっちゅーとこで、**ちゃんとお前のそんな話聞いたら、相手も考えるかもしれんなぁ〜。」



「キャ―――ッ!!!堪忍してーっ!!!」




いきなり変なオカマ言葉で懇願する相方に、俺は釘を刺すんやった。




「えぇか??お前から**ちゃんには指一本触れんなよっ??お前には感謝もしとるけど、それとこれとは別やで??」



「わわわかっとるでーっ!!!来週の木曜日は、全身全霊掛けて**ちゃんをガードするでーっ!!!」





なんでか慌てて敬礼で応える慎に、


彼女が出来たと報告を受けるんも、そう遠くない未来やと思うんやった…。
















【fin.】

09'07.13   KAHIME.


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