松田 隆実:第2章
□素肌見せるんは、俺だけにしてや…。〜おまけ〜
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【おまけ】
どないしよ…。
動けん……。
俺の視界の隅に入るんは
柔らかそぉな、いい香りのする髪の毛。
俺の肩に吸い付く**ちゃんを抱きしめることも出来んと、
自分のしたことが
こないな形で返されるやなんて…。
「私だけつけてるなんて……、なんか寂しいです…。」
て言うた**ちゃんは、抱きついてきたかと思ぉと
俺がやったよぉに肩口に唇を寄せてきた。
慣れとらんのがよぉ分かる程ぎこちないその動作が、
やけに可愛く映る…。
小さい唇が、遠慮がちに俺の肌に触れて………
アカン……。
理性飛びそうや……。
いつもやったら抱えてやれる小さな頭を触ることなく、
俺は座る自分の体を支えるよぉに、
両手を後ろについたまま静観するんやった…。
「それにしても、本当に慎之介さんって隆実さんのこと何でも分かってるんですね…♪
慎之介さんがライバルじゃなくて、本当によかったです…。」
ようやく唇が離れたその後、
顔赤らめたままの**ちゃんが言うた言葉に
思わず間の抜けた声が出る。
「は…??」
「隆実さんは、口にしないだけで実は独占欲強いから、この話はするべきやで〜♪って言ってたんです。
相方さんって、本当にお互いのことよく分かってるんですね☆」
なんだか羨ましい…と言う**ちゃん。
いや、それ種明かししたらアカンのとちゃうか…??と思えど、
もともと恋愛で駆け引きが出来る子やないねんな…。
たぶん裏で妬かせるって言う意味をわかっとらん**ちゃんは
慎の言うた通り、俺に水着の報告だけしたんやと思うとる。
そない純粋でおれる**ちゃんが、
心底愛しいと思う俺は、
相当この1人の女の子にやられとるんやと思うた…。
【fin.】
09'08.28 KAHIME.