雅季

□このまま一緒に
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幸せな


とても幸せな夢を見た…











ほっとする空気

眠気を誘うような 心地よい温度




私の心が 湧き水みたいに

少しずつ

流れていく






人は
こうまでも幸福で満たされることができるんだ…














「ん…。」


身じろぎして、目を開ける



シンプルな部屋

だけどそこからは、普段の彼が垣間見れる





この部屋で朝を迎えるのは 何回目だろう


少しずつ慣れつつある この時間

好きな人が過ごしている 空間






ゆったりと、まどろみの中にいると

ドアの開く音がした



「…おはよう」


好きな人の声と

ふわっと漂う コーヒーの香り



その優しい顔を目にすると

私の顔もくずれる





「…おはよう」

―――― しあわせだ







「昨日は…、あまり寝かせてあげれなくて ごめん。」

「や…、しあわせでしたから…。」




ベッドの横に座る彼と

ベッドの中にいる私



目線がすっと合う


ふっと笑う あなた







「はい。…コーヒー飲む?」







わたしの1日は

ここから始まった









【fin.】

08'09.09   KAHIME

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