雅季
□言葉をください
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「雅季くんてさ………。」
「うん。」
「あの……、浮気、とか……、どう思う……??」
「………は??」
あまりに突拍子もないその話題に、
僕は間の抜けたと言葉を漏らした…。
「…なに、いきなり。」
「だーかーらー!ドラマとか映画でよくあるじゃん!
付き合ってる人いるのに、別の人を好きになっちゃうって!」
「………良いこととは言えないんじゃない…??」
まだよく分からないといった僕の返答に、
** は痺れを切らしたように言った。
「だから!その…、雅季くんは私のどこを、その…
好きになってくれたのかなぁ〜……って…。
普段あんまりそうゆう事、口にしてくれないでしょ…??」
「あぁ…。」
ようやく合点がいって、僕は** の言わんとしていることが分かった。
** は言ったあと下を向いて、
「うぁ……//// なんか恥ずかしい……。」
と呟いている。
それにしても、凄いところから話を切り出したものだ。
要は、この愛しい人は、言葉で具現化しないことが不安らしい。
「言っとくけど、僕はしないよ?」
「じゃぁ、私が好き…??」
「好きじゃなかったら一緒にいない。」
「…もうっ!!!」
言葉にしないことに不満を抱いてか、
** はどこか不貞腐れたように視線を外した。
まったく…。
「心配しなくていいよ。
僕はこれでも 結構キミにやられてる…。」
「………っ////」
要った途端に、顔を真っ赤にさせた** を見て、
僕はふっと笑った…。
「自分で聞いて、照れてどうするの??」
「え、と……。 参りました…////」
「素直でいいんじゃない?」
すると、おもむろに**は立ち上がり、
ふらふらと部屋の扉を出て行こうとしたから
僕は引かれていたドアノブに手をかけ、
そのまま**を抱き上げた。
「え、ちょ、雅季くん…/////??」
たじろぐ**を捕まえて、そのままベッドにゆっくり下ろし、
見上げた**の上に影をおとす。
「教えてあげるよ。
僕がキミにどれだけ夢中か…。」
「え…と…////」
「覚悟してね?」
「………はい…。」
こうして夕食まで、**との時間は過ぎていったのでした。
【おわれ】
08'10.01 KAHIME.