ShortT
□高嶺の花とは君の事
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ある鳥居の傍に坂本、高杉、ヅラ、そして俺が焚き火を囲んでいた
「今日は大変だったじゃきの〜。」
「む?何かあったのか?」
「いや〜、実は昨日刀を研がずに寝てしまったぜよ。」
「…ふん。坂本らしいな。」
「アッハッハ!!あんまり嬉しくないぜよ」
戦争中にも関わらず、談笑する坂本とヅラ。
対して俺は相変わらず暗い表情をしていた
…どうして、そんなに笑えるんだよ…。
「…時、オイ銀時!!」
「へっ!?」
「…どーしたんだよ。取り敢えず、魚焼けたぜ」
「あ、あぁ…さんきゅ」
高杉の声に漸く気付き、魚を渡された
高杉は俺を不思議そうに見ていた
「銀時ィ…何か何時もと違うじゃねェか?」
「は…?何が…」
「何時ものテメェなら、もっと威勢がいい筈だ」
…高杉。やっぱりそういう所は流石だと思う
実は、俺と高杉は何度も身体を重ねた中だ
この3人の中では高杉が一番俺の事を理解していると思っている
「どーした金時ぃ!毒キノコでも食べたじゃか?」
「銀時の事だ。腹が減ってその辺の野草でも食べてしまったんだろう」
「…いくら何でもそれはねェだろ。どうしたよ、銀時」
…結局、俺を真面目に心配してんのは高杉しかいねーって事か。
「…何で…」
「…?」
「てめーらは…何で…笑ってられるんだよ!!!」
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