ShortT

□君と最後まで
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ずっと嫌いだった






ずっと大嫌いだった






何時もアンタを見る度、自分の何かが狂いだした








”何だテメェ、毎回嫌がらせしやがって。そんなに俺が嫌いかよ”








『あぁ嫌いだ、消えてなくなっちまえ土方コノヤロー』







出任せに罵った自分を殺してやりたい。どうしてそんなこと言えた…?






嫌いなんて嘘……消えてなくなっちまえなんて嘘でィ…!






辛辣な言葉を聞いたアンタは、少し哀しい顔をして。






”あぁ、そうかよ”






そう、微笑んで。








死に際、紅い血に塗れながらアンタは俺に言った







”総…悟、迷惑かけて…すまなかっ…。”







”真選…組………副長を…任せられ…のは…お前しかいねぇ…”








”生きろ…”








そう言って、俺を見たアンタ。







ふざけるな…!






アンタがいなきゃ何も面白くない。




アンタがいなきゃする事がない…!




アンタがいなきゃ…生きる事に何の魅力も感じない…!!







”死ぬな、死ぬなよ!土方!!俺に副長なんか出来ねぇ…アンタにしか出来ねぇからッ!!!”







咄嗟に出た言葉。それは土方を襲撃しながら心の中で感じていた事。








土方は俺の言葉にまた微笑み涙を浮かばせて








”ありがとう”








と小さく呟いて、冷たくなっていった







アンタに感謝される事なんて何一つしてない俺に、土方は何故礼を言う?








説明しろよ、戻ってきて。







もうバズーカを向けたりなんかしないから。もう偉そうに罵ったりしないから。







ただ…一言言いたいだけだから。







だから…帰ってこいよ。









そっちに行きたくなるから。










End


*あとがき*

く、暗い…。
今日元旦なんですが、思い付いたのがなんと死ネタ。

えっと…補足すると、土方は何らかの戦いで沖田の目の前で斬られて死んだカンジです。

沖田の言いたかった一言は、御想像にお任せします。

沖田、最後病んでまス。


駄文ですが、ここまで読んで下さりありがとうございました!
 

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