明晰夢
□憂鬱な月曜日 【完】
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「疲れた……」
朝礼10分前。
鞄を降ろして席に座るなり、ユキはそう漏らした。
「疲れるの超早いね。今来たばっかりじゃん」
机の上にペタリと張り付くユキを見ながら、単語帳を片手に私は笑う。
すると、ユキは机上に張り付いたまま、顔だけをこちらに向けた。
人生を全うしたような表情だ。
……あんたに一体何があった。
「もうあたしゃ嫌だよ……。休み明けってのに今日はテストだし、あんたは楽しそうに単語帳ガン見してるし……あんたはアレか、エロ本のグラビアを見るオヤジか!!」
「黙れ、首を寝違えたたれぱんだ」