明晰夢
□コこロ・・・ 〈完〉
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意味なんて知らない。
知ろうとも思わないわ。
あなた達と一緒なんて、ありえないもの・・・。
あれからまた時は過ぎ、あなたと会ってはや15年。
この頃部屋に女の人を連れ込んでる。
楽しそうに彼と話して。
いいな、いいな。
ねえ、あなたは気付いてないんでしょ?
まだ日は昇ってないし、小鳥も鳴いてないものね。
でも、私は気付いてるの。
ねえ・・・、この家。燃えてるよ・・・?
少したって家の異変に気付いたのか、彼は慌てて起きだした。
あぁ、起きたのね・・・。
私を連れて行って・・・?
一緒に逃げましょう・・・
隣にいる女の人を起こした彼は、こっちに向かってきて――――――――――・・・・
・・・・部屋をでた。
呆然と座り込む私。
そして友達はいった。
「しょせん私達は、彼の玩具でしかないのよ。」
その言葉を聞き終わる前に、私の体は燃え上がった・・・。