戦国BASARA

□約束事
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部屋の襖が開いて誰かと思ったら会いたい人が来てくれたじゃないの。

って言っても俺様の部屋なんて忍者だから普通の所にはないんだけどね。


「・・・佐助。」


「なに??」


「今忙しいか??」


「う〜ん・・・ちょっとね〜。どうして??」



やらなきゃいけないこととかあるし・・・毎日旦那とユメの世話とかしなくちゃいけないからね。



「そうか・・・。ならいいや。邪魔して悪かった。」


「え!?ちょ、ユメ??どうしたのよ〜一体〜??」


「いや、忙しいならいいんだ・・・」


「だぁから!!質問に答えてちょうだいな!!」


「今から幸村と甘味屋に行くから佐助も誘おうとしたんだけど忙しいならいいや。」


「う〜ん・・・旦那、かぁ・・・よし、俺様も行くかな。」



二人きりなんてさせられないっしょ。

旦那だって男だもん。破廉恥破廉恥言ってるけど旦那も十分破廉恥(旦那のレベルの)な行動してるしなぁ。


旦那は天然だから自分がさりげなく破廉恥な行動してるの気がついてないし。


これはまさか・・・旦那の計算・・・!?いや、旦那はそんなに黒い人じゃないし・・・。



「・・・佐助・・・??」



でもたま〜に黒い発言がある気がするんだよねぇ〜・・・旦那本人は別に気にしないで言ってるんだろうけど本当は計算だったり・・・。


あの爽やかな顔をしながら脳内ではドス黒い事を考えてたり・・ユメに関してなんて甘味屋に行くといえばユメは大体ついていく・・・


俺様は忙しいときとかは行かないし今日もその計画を立てて実行してユメと二人きりになろうとしているのかも・・・。



「・・・佐助、」


「え、あ、なに??」


「嘘だけど。」


「なっ!?」


「ずっと考え事してたけどどうかしたの??」


「・・・ユメ〜??」


「い゛だい゛!!!」



俺様がユメの頬をつねってやるとなんとも可愛くない声が出てきた。



「ユメって黙ってればすっげー可愛いんだけどねぇ。」


「黙ってればかよ。ふーん・・・そうですかー」


「うそうそ。黙ってたほうが可愛いけど今も可愛いさ。そりゃじゅーぶん。」


「ムカツクなー忍のくせに・・・」


「忍関係なくない!?」


「まぁいいや。からかいに来ただけだからじゃぁね。」



あらあら言い逃げですか、ユメさん。

本当にそれだけで俺様の所遊びに来たの〜??



「ユメ、暇??」


「暇じゃない。」


「素直じゃないねぇ。」


「どうも。」


「勝手に褒め言葉にしないの!!褒めてないし!!」


「・・・で、なに??」


「暇だったら俺様の隣に居てくれない??」


「嫌だね。」


「可愛くないなぁ〜」


「可愛くないならかすがとでもくっついちまえ。」


「あれ!?そこあっさり簡単に言っちゃうところ!?」



まぁ俺様から付き合ってって言ったんだけどね。

でも最近旦那に浮気しすぎでしょ〜ユメ!!

俺様が相手してあげられないから・・・かも知れないけどさ、ちょっと酷いよね。

今日誘ってくれたのはうそでも嬉しかったけど・・・ってからかうためのだったのか・・

なんか悲しくなってきたな、俺様・・・。



「はぁ・・・仕方がない、少しだけだよ。」



よっこいっしょっと と溜め息混じりに座るユメ。

そこは目を閉じよう。

だけどその掛け声をもっと可愛らしくしてくれないかな。

どっこいしょ よりは幾分ましだけどさ。

よっこいしょ って言って座った場所は何故か俺様の後ろ。

背中合わせになって座ってるんだけど・・・重いよ、ユメ。

全部の体重かけなくてもいいじゃない!!



「・・・ユメからくっついてくるなんて珍しっ!!明日雨降らす気!?やめてよねぇ〜」


「お前はどこぞの婦人か!?」


「やだっ、俺様まだ成人してないよ〜??」


「え、嘘。」


「嘘・・・かな??歳は秘密ね。」


「・・・あっそ。」


「てゆーかユメさん??あんたいい加減自分のことは自分でやってくださらない??」


「まぁ・・・そのうち。」


「毎日大変なんだからね!!少しは感謝しなさい!!」


「・・・佐助。」


あら、そこ流すの??

最近ユメ冷たいよな・・・ほんと・・・


「・・・なに?」


「佐助、どっか行ったりしないよな〜??」


「急にどーしたの??」


「・・・ちょっと。」


「・・・どうだかな。」


「!」


その言葉が意外だったのか驚いた顔をして振り返ってきた。

不安とか、あるのかな、やっぱり。

あってくれたら嬉しいんだけどね、こちらとしては。

でも当然嘘なわけでこんな顔してくれるのはすっごい嬉しい。



「うそうそ!!どこにも行かないさ!!行く気もない!!」


「本当か??」


「もっちろん!!俺様ユメに嘘付いた事「あるぞ。」・・・」


「・・・そっか、ならいい。」


「どうしたの??なにかあった??何か言われたりしたの??」


「特には言われてないけど・・・慶次の昔の話を聞いたんだ。」


ポツリと話し始めたユメに声はほんの微かだが震えていていつものユメじゃないな、なんて感じた。

って言うか前田の旦那とも仲いいのね・・・アンタ・・・。









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