戦国BASARA

□メロンパンに恋をして
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「チカ〜・・・メロンパン食べたいよ〜。」


「あぁ??自分で買って来いよ。」


「遠いじゃん・・・それに早く行かないと売り切れちゃうの。

チカ、足速いでしょ??」



わざとか天然なのか知らねぇが可愛く首傾げられたら俺がどうせ折れるに決まってんだろ。

惚れた弱みって奴だ。



「俺に走ってメロンパン買って来いと??」


「そう。」



ニッコリと笑って言うユメ。

学食のパンで一番人気はメロンパンだ。毎日少量しかない。

昼休みには弁当持ってこない奴等が争奪してるほど人気が高い。



「チカ〜お願いだよ〜」


「わぁったから!!買ってこれなくても文句言うなよ??」


「・・・しょうがないな。」



前言撤回。今後ろに黒いもんが見えた。

このスマイルに男ってのは落ちるんだろうな。

言わばユメは学校内の注目の的だ。

生徒だけに止まらず武田信玄なんてありゃ重症だな。

自分の孫のように可愛がってるし成績なんてユメはどんなにテストの点数が悪くても5がついてる。


それって結構問題なんじゃねぇかとは思うがなんせあの先公だ。反抗はできねぇ。

他にも美術の上杉謙信、社会の北条、体育の前田利家・・・。

まぁこの学校一人気なユメと付き合ってるのがこの俺様なんだがよ!!



「いってらっしゃい。ここで待ってるからね。」


「あ、あぁ・・・」


――


廊下を走っているときふと考えたんだがよ、



「俺が行くよりユメが行ってメロンパンが食いてぇって言えばいいんじゃねぇか・・・??」



ユメに言われりゃ譲らない輩は居ない。

食堂に着くとすでに数人たまっていた。



「真田と伊達と前田と風魔!?なんだ風魔が居るんだよ!!」


「長曾我部殿!!」


「元親、お前もメロンパンか??

ならさっさと買ったほうがいいぜ??もうすぐ大勢来るからな!!」


「おぅ、そうか。」



おばちゃんにメロンパンを渡して買った。



「Hey!!元親!!お前ユメはどうしたんだ??」


「あ??ユメ??ユメなら・・・」



いいかけた瞬間すごい勢いで他の奴等が走ってきた。



「ほら来やがった。俺は夢吉と一緒に屋上で食べるとすっかな!!」


「あれ、旦那!!旦那授業終わってないのに飛び出すんだもん。俺様吃驚だったよ。」


「すまぬ佐助!!」



だから早いのか、てめぇら。



「お前等はどうでもいいけどよ、なんで風魔までいるんだよ。サボったのか??

そんなにメロンパン好きなのか??」



そう聞くと風魔は首を横に振った。



「長曾我部の旦那、風魔は走るのめちゃくちゃ速いんだぜ〜??

こんなのに追いつく奴は居ないさ。

まぁメロンパン買う理由は知らないけど。」


「・・・そんなに好きなのか・・・。全力疾走するほど好きなのか。」


「・・・Σ!?」



風魔は慌てて否定した。



「まぁいいか。じゃぁな。」


「Stop!!元親!!」


「なんだよ、伊達。」


「ユメはどこに居んだ??Ah??」


「教える訳ねぇだろ!!」



てゆーか馬鹿かお前、馬鹿宗かお前。

あんな歩くのも面倒くさがる奴が昼の為にわざわざ外出ると思ってんのか??



「あぁ〜・・・長曾我部の旦那、それユメちゃんのなんでしょ??」


「だからなんだってんだよ。」


「パシリか、おい。」


「・・・俺が自分の為にメロンパン買いに全力で走るわけねぇだろうがぁ!!!」


「長曾我部元親、ユメは何処に居るのだ??」


「毛利!!」


「相変わらずno senseな制服だな、オィ。」



毛利は伊達の事を一瞥し俺のことを見た。



「教えるわけねぇだろ!!」


「ユメちゃんさっき教室に居たけど??」



馬鹿野郎がぁ!!!



「そうか・・・待ってなHoney俺のメロンパンをくれてやるぜ!!」


「ユメ殿はメロンパンが食べたいのでござるかっ!?某、全力で参る!!!ユメ殿ぉぉぉぉぉぉおお!!!!」


「その競争混ぜてもらうぜ!!」


「・・・・」



何気風魔も準備万端なんだよな・・

彼氏の俺は無視なのか、普通彼氏があげるんだろ。



「勝手に話を進めるんじゃねぇ!!!」



教室まで400m

一番に着くのは勿論俺だ!!






意味わかんねー・・・





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