戦国BASARA

□おはようはきみと
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なんだかよくわからない夢とか、自分の姿も見える夢とか見えない夢とか。


やけにリアルな夢とか、楽しい夢とか悲しい夢とか、はたまた殺しあってる夢とか。



色んな夢を、彼女は見るらしい。

夢を見れば必ず話して来るユメの話は聞いてて飽きない。


毎日違う夢を楽しそうに話すユメを可愛いと思うからかも知れない。

ユメが最近よく見る夢は残念ながら俺様の夢じゃなくって、最初に言った"なんだかよく分からない夢"らしい。


目まぐるしく変わっていく夢が連続的に出てくる、言えば写真みたいな夢だとか。



とにかく夢とか滅多に見ない俺様からしたらユメの話はとても新鮮で案外楽しいものでもあった。


悲しい夢を見た日には悲しそうに話すユメ。

所詮夢だから大丈夫だよなんて話を聞いてるときには言えるが今は、こればっかりはどうにもならない。



「・・・っうぅ・・・・グスッ・・・・」


「・・・・ユメ、」


「・・・・・っ」



何の夢を見ているか分からないけどきっと夢の中で辛い事が起きているんだろう。

隣で眠る彼女は悲しそうに辛そうに眉を寄せながら涙を流していた。


一番最初にこれをやられた時は本当にビビッた。

思わず揺すって起こした記憶もばっちりある。

涙を流しながら起きたユメは何事もなかったかのようにけろっとしていてこっちが拍子抜けしたのもばっちり覚えてる。



今回も起こそうとは考えた。

でもこの前見たく彼女自身夢の内容を全く覚えてないかも知れない。


だけど今起こして辛い夢から現実に引っ張るのもありだと思う。

彼女の睡眠を妨げる事になるが。



「ユメ、もう、大丈夫だから泣かなーいの。」



取りあえず夢の外から話しかけてみる。

案外聞こえてたりするとかしないとかユメから聞いたことがある。


これでダメなら一旦起こして・・・

そんなことを考えていると再びユメが泣き出してしまった。



「困ったねぇ」



よしよし、と撫でる。

起きてればきっと笑いかけてくれる彼女が、目を閉じたまま泣く。



なんで泣いてるのか分からないけど何も出来ないで彼女がただ泣いているのがどうも嫌だった。

嫌、と言うより自分が何も出来ないことへの苛立ちだったり、虚しさだったり。



「ユメ・・・・泣くなよ」



ただ彼女の名前を呼びながら頭を撫でたり涙を拭ったりすることしか出来ない自分がもどかしかった。










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