戦国BASARA

□約束事
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「慶次には昔想い人が居たんだって。でもその人知り合いの正室で、叶わぬ恋だったんだって。

でも急に殺されたって。しかも夫に。

・・・目の前から居なくなっちゃったんだって。

ほんと突然のことで暫く実感なかったって」



言いたい事わかる??



「その人が居なくなってから世界から一気に色がなくなったみたいだったって言ってたんだよ。

「今も??」って聞いたら昔になんて戻れないから前に進むだけさ。って言ってた。

そう考えられるまですごい時間かかったんだって。」


「・・・」


「佐助、居なくならないでよね・・・」


「・・・そんなのわかってるさ。居なくならないで なんて寧ろこっちの台詞。」


「私は居なくならないよ。ここに居るよ。佐助の傍が一番落ち着くんだ。」


「約束だかんね。破ったら許しはしないよ?」


「佐助だって破ったら・・待ってな。」


「怖っ!!」


「・・・神のご加護でも信じるか?」


「毘沙門天??」


「・・・ははっ、かすがに殺されるよ。」


「そん時は必死で逃げるに限るね。」



そう言って筆を置いた佐助はくるりとこちらを振り返った。

勿論私は背中を預けてたからズルリと背中が動く方向に少し引っ張られて床に転がった。

起きるのも面倒だし・・。



「さて、行きますか。」


「どこに??」


「決まってるでしょうに。」


「甘味屋、行くんでしょ??」



仰向けに寝転がると佐助の顔が見えた。

優しい顔してて心地がよかった。



「もう少し、ここに居よう。」


「別にいいけど・・」



佐助の頬に手を伸ばすと佐助は笑った。

つられて笑うと佐助の顔が近かった。

額に熱が集中すると思ったら佐助が接吻。

あぁ・・・やられた。

本人はにんまり笑って満足そうだけど隙を見せてしまった自分が悔しい。

そんな顔をしてると佐助はまた更に笑った。



「忍がそんなんでいいわけ??」



半ば不貞腐れて文句の一つ言った。



「いーの。ユメの前だから。」



くそ、負けた。



「最期まで・・・か、」


「ん??」


「いや、なんでもない。」



最期までとはいかないって二人共分かってる。

どっちかが約束を破るのも二人共分かってる。


いつの日か誰かが言ってた「約束は破るためにあるって。」

でも誰かが言ってた「約束は守るためにあるって。」



そん時はそん時で二人共覚悟決めてるからいいけどさ。

だけど、それでも一緒に居たいとそう願うのもお互い様。














































約束事




























FIN??
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