戦国BASARA
□全世界の俺に告ぐ
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たまに一人になると考える事がある。
もし、俺が俺じゃなくて他の人間として生まれ、隻眼の彼と出会っていたらその隻眼の「彼」をどう思うだろうか。
今俺の周りに居るやつらみたいに受け入れることができるだろうか。
もし、俺が病に犯されてなく、小十郎と出会っていなかったら小十郎とは今頃どんな関係だろうか。
もし、病にも犯されず、親にも愛され、ただのなんの変わりも無い少年として生きていたらこんなに信頼できる仲間ができただろうか。
もし、どこかで違う選択をしていたら愛する彼女と出会っていただろうか。
もし俺が生まれてこなかったら
そう、毎日毎日薄暗い部屋の隅で何十回何百回とこんなことを考えていた気がする。
だが偶然が重なり合って必然になって俺の歯車が動き出して、今の俺が居るとするなら、この人生も中々悪いもんじゃねぇと思う。
最初はこの目だって大嫌いで仕方がなかった。
この目さえなければ母親に愛されたんだから。
最初は俺と言う存在が大嫌いで仕方がなかった。
病気になって醜い姿になっても、それでも受け入れてくれる親の元に生まれていたかも知れない。
最初は何もかもが大嫌いで仕方がなかった。
友達なんてものは一生要らないと思っていたが小学校一年の入学式後日、ソレはあっさりと俺に出来た。
今となりゃ悪友の元親。
あいつもワケありで眼帯してて一緒だな、なんて言われたときは正直ふざけんな、一緒にすんなと思ったが
アイツの言ってることは不思議と理解できて、アイツも俺の言った事を簡単に理解して、共感していた。
そう、いわば唯一の理解者。
俺の支えでもあった。
今でもそれはかわらねぇが俺には些か支えてくれる奴が多すぎて苦笑しちまうくらいだ。
次の年、同じクラスになった真田幸村とはいろいろ合わなかったが競争心が強いところと譲らないところだけは一緒でいつも張り合っていた。
その時から俺のrivalのそいつ。
こうやって年を重ねるごとに信頼できる仲間が増えていった。
それが増えるごとに小十郎の眉間に皺を寄せる回数も減っていった。
今ではじゃじゃ馬だと言われ年々小十郎は皺を寄せる回数を増やしていき今では常に寄ってるんじゃねぇかってくらいになっちまった。
俺の周りに居る奴等の面倒もついでに見る小十郎はなんだかんだ言ってあいつらに感謝しているらしい。
あいつらの前じゃ口が裂けても言えねぇがあいつらは俺の家族みたいで温けぇ。
てめぇの誇りはなんだと言われたら俺は真っ先にこいつ等の名前を言うだろう。
俺の生きた証はこいつ等だと閻魔に胸を張って言うだろう。
こんな俺だったからか今じゃ大事な奴も出来た。
夜咲ユメ。
中一のときからの仲。
もし違う学外でお互い違う中学に通うことになっていたら会うことも、顔を合わせることも無かっただろう。
あいつに心底惚れることも無かっただろう。
だからなんだかんだ言って俺は俺で生まれてきてよかったと思ってる。
もしもパラレルワールド、つまり別の所で別の道を選んで生きている俺が居たらそいつは不幸だろう。
どんな世界の奴よりも俺が一番幸せだろうな。
全世界の俺に告ぐ、どんな俺よりもこの世界の俺が一番幸せモンだ
「政宗〜!!お待たせ〜!」
「政宗殿ぉぉおおおお!!」
「ちょ、旦那もユメちゃんも叫ばないでよ!」
「まぁ学校内だから別にいいけどよォ・・・。」
「鬼の旦那甘やかさないで!」
「お前はこいつらの保護者かよ・・・」
「政宗探したんだよ?ってかなんでこんなところで待ってんの??寒くなかった??」
「あぁ寒くはねぇ。」
ユメと幸村と元親がテストで赤点を取ったため課題プリントが出され居残りさせられていた。
佐助と元親は武田先生に呼ばれ荷物運びを手伝わされていた。
その間違うクラスの政宗は特にやる事が無かったから屋上で待っていた。
時間がかなり経ってたらしく指摘された瞬間肌寒く感じた。
「じゃぁ帰ろっか。」
「そうだな。」
「??政宗なんかいいことあったの??」
「Why??」
「んー??なんかそんな感じがするだけ。」
「Ahー・・・なんでもねぇ。」
「??政宗の機嫌がいいからてっきりいい人見つけたのかと思った。」
「ユメ以外に「イイ人」なんて俺には居ねぇよ。」
「そう?ははっ!ありがと!」
(そう言えば昨日町でめっちゃかっこいい人見つけたんだよねー。)
(What!?)
(ウソウソ。政宗よりかっこいい人なんて私には居ないって。)
(・・・・)
*アトガキ*
リボーン最新巻(何巻だっけな←)を呼んでふと浮かんだネタ(?)
かなり突発的に書いたのでもうなに書きたかったかわからない('・ω・`)←