短編小説@
□姿無き訪問者
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気のせいだと思い、歩き出したのです。
私が歩き出すとまた
コツコツコツ・・・。
後ろから音が聞こえてきました。
もう一度立ち止まってみると後ろの音も止まりました。
後ろから誰かついてきているのではないかと不安になり走り出そうとしたその時、トントントンと肩をたたかれました。
驚きのあまり私は肩をビクッとさせてしまい恐る恐る後ろを振り返ってみると・・・
今度はそこに近所の顔見知りのお姉さんがいました。
「驚かせちゃったかしら?ごめんね、楓ちゃんがこれそこで落としたから渡そうと思って。それにしても楓ちゃん歩くの早いわね。」
そう言われキーホルダーを渡されました。
それはいつも私が鞄につけていた物でした。
鞄を見るといつの間にか落としてしまった様です。
それをお姉さんは渡してくれたのでした。私は肩の力が抜けました。
「ありがとう、お姉さん。」
私はお姉さんにお礼を言い、マンションへ帰りました。
そして、夜食を食べてお風呂へ入ったら10時くらいになりました。
いつもはまだ起きている時間なのですが、疲れていてその日は寝ました。