09/12の日記
18:35
人間だから
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昔々、今から30年以上前のことです。とあるミュージカルスクールにシミズという若い男性スタッフがおったそうじゃ。シミズは周りがびっくりするくらい仕事が出来ない男だった。
仕事が雑、すぐに忘れる、いいわけばかりいう、すぐに逃げる、そして何よりも皆を困らせたのは自覚が無く、自覚してもすぐに忘れる。
だから色んな人がシミズのミスで迷惑していた。でも当の本人は他人にも迷惑がかかっている事をわかっていなかった。いや、わかってはいたがすぐに忘れる性格だったんじゃ。いや、性格というより...もはや病気と言ってもよかった...。
昔、こんな話を聞いた事がある「『忘れる』という作業は人間が生きていくために神様がくれたプレゼントなんだ」また、かの有名な中島みゆきさんは歌詞の中で「忘れっぽいのは素敵なことです、そうじゃないですか?」とおっしゃっています。
でも...それにしてもです。物事には限度というものがあります。
しかし当の本人は何の危機感も持っていませんでした。もちろん、ミスして怒られると落ち込みます...。厳密には落ち込んだ気になっていたのです。
そう甘いんです!シミズは果てしなく自分に甘かったんです。
そんなシミズがいつものように他人に迷惑かけまくっていたある日、大好きな先輩がシミズを無視したのです。その先輩はシミズのミスで多大な迷惑を被っていたのでした。シミズがどんなミスをしても優しかった先輩がシミズを無視したのです。いわゆる堪忍袋の緒が切れた...いいえ、爆発したんだと思います。
そこでシミズははじめて自覚したのです...自分のしてきた罪を...
30年たってシミズは思います。変わりたいのであれば...本当に変わりたいのであれば、先ずは自分が犯した罪を自覚することからはじめないと何も変わらない...と。
だって人間とは自分に甘い生き物だから...だってそれが人間なんだから
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