学園戦闘記
□夕日と本とその正体
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……
委員長は押し黙った。
沈黙を破るように、男は委員長に近づき、瞳を覗きこんだ。
「く、」
「?」
「ははははははっ!」
いきなり腹を抱えて笑いだした。
委員長にその意味は理解出来ない。
「いや、わりぃ。
委員長ってミステリアスだからさぁ、ちょーっとからかってみただけ」
「顔を見て笑うのは、失礼だぞ…」
あまりにも笑われるので、こちらが恥ずかしくなってきてしまった。
顔が紅くなったのが、自分でも分かった。
男は一息つくと、
「自分は、相良 壮介元就。」
といって準備室入り口に歩いてった。
戸を軽快にあけると、そのまま手をあげ、ヒラヒラさせた。
「あんたと自分は縁が有るみたいだ。
…今度あったとき、見せたいものがあっから
そのつもりで〜」
――縁?
「まて!相良…」
急いで廊下に出たが、相良の姿はなかった。