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□どうしても
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ぎゅうと抱き締めると、日向の匂いがした。
「好き、だ」
ただ一言だけ囁いて抱きしめる腕に力を込める。
ルークのすべては望まないし望めない。
自分には未来永劫手に入れる資格はない。
苦しそうに顔を歪めた彼がためらった末に口に乗せた言の葉。
「俺も好き、だよ」
間をおいて、ごめんな、と続けようとする彼をさえぎって「好きだ」と馬鹿みたいに繰り返した。
謝られる理由なんてどこにもない。
謝るべきは彼を犠牲に生きながられるこの世界の全て。
謝ることすら己には許されないことかも知れないけれど。
触れられたことさえ奇跡のよう。
赦してくれた子供の優しさにつけこんだずるい大人は、
最初で最後のキスをした。
こうするのも最後なのかと思うと我慢していた余計なことを言ってしまいそうになり、慌てて口を引き結んだ。
誤魔化してしまいたかった。
そんなピオニーをみて、いつの間にか身に付けた大人の顔をしたルークがぽつりと溢した。
「一緒にいきたかったな」
ああ、俺もだよ。
誰よりも一生懸命に生きるお前を幸せにしたい、と。
それが叶わぬなら
共に行き、共に逝きたい。
そう願っていたんだ。