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□銀獅子と白い狼
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「クラウドがな」
「んアイツがどうかしたか」
真面目な勤務中、セフィロスがぽつりと恋人のことをこぼした。
もう随分会えていないようだから、きっと色々たまっているのかもしれない。
ザックスにとってもクラウドは可愛い後輩、何かあったのかと興味津々でセフィロスに尋ねた。
「白いライオンを知っているか?」
「は?いや聞いたことないけど」
いきなり飛んだ話に目を白黒させるザックス。
なんともロマンチックな単語だ。
セフィロスの口から出るのは似合わない。
「クラウドが言っていたんだ」
「白いライオンの伝説なんだけど。セフィに似てるって思って」
今から半月程前のことだったという。
暗闇の中で余韻を楽しんでいると、チョコボ頭の少年は、寝物語にぴったりの話を語りだした。
「それがさ、何十年かに一度、世界中のあちこちで、同時多発的に白いライオンが生まれる。極端に色素の薄いライオンらしいけど、仲間に馴染めないから、いつの間にか群れから姿を消してしまうんだって」
それがどうして自分に似ているのか、セフィロスは相槌に困った。
だから黙ったまま、腕の中のクラウドを見つめる。
「でもね、彼等は魔法のライオンなんだ。群れをはなれて、どこかに自分たちだけの共同体を作り上げ暮らすんだって。彼らは草食で、早死にするやつが多くて」
もともと生命力が弱い上にあまり食べないから、すぐに死んでしまうのだと言う。
暑さとか寒さとか、そういうことにも弱い、と。
「ライオンたちは他の誰もたどり着けない岩の上にいて、風になびくたてがみは、白っていうよりまるで銀色みたいに美しいんだって」
「たてがみの色しか似ていなくはないか?」
ちょっと困ったように言うと、眠そうな瞼をこすりながらクラウドが答えた。