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□果てしない未来で
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白い雲、初夏の風。
夏が一番好きだ。
もうすぐ本格的に暑くなるのはうんざりするけど、夏休みは何よりも待ち遠しい。
やりたいことだっていっぱいあった。
今までは功介と二人でナイターやお祭りにも行っていたけど、今年は千昭がいる。
きっと絶対もっと楽しくなるだろう、と今からワクワクした。
中間試験の時みたいに、みんなで図書館にこもれば「夏休みの友」と書かれた宿題のドリルだって怖くない。
ちなみに毎年ドリルを見て「夏休みの敵じゃん」、と呟くのはここだけの話。
なんだかんだ言いながら功介はどの教科でも教えてくれるし、数学なら千昭も頼りになる。
とくに功介は教え方がうまいから、医者の家じゃなかったら教師になってたかもな、と本人も言っていた。
ああ、だけどもう高2だし、受験勉強もしなきゃな。
そう分かっていても真琴は気が乗らない。
文系か理系かすら決められないでいた。
だいたい17年しか生きてないのに、これから何したいかなんて。
それをすぐ決めろ、とは無茶な話だ。
大学に行くとしても卒業したら22歳。
80歳まで生きるとしても、まだ人生の四分の一。
延々と続く人生は、あまりにも果てしなく真琴の目には映った。
例えば十年後、一年後の未来だって真琴には想像もつかない。
功介はもうちょっと進路を真面目に考えろって言うけど、考えていないわけじゃない。
ただ漠然としすぎていて掴めないのだ。
せめて千昭みたいにすごく得意な教科でもあれば良かった…。
そういえば、聞き逃してたけど千昭は進路決めてるのかな?
そう思いながら、キッチンに立った千昭の後ろ姿を振り返った。