三千年ストーキングするのは純愛
□怒り、迷い、後悔
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瀬人はマリウスに鍛えられた体で、見張りの居ない塀を乗り越え、この屋敷のかつての持ち主ーー養父海馬剛三郎が作らせた抜け道の扉を開いた
地下の駐車場に紛れるように作られた地下室は、以前は剛三郎のための部屋だったが、彼の死後、重要なデータだけ保存した後全てのものが処分され、瀬人のための部屋に作り替えられていた
虹彩認証と声紋認証による厳重なセキュリティ、ここだけは、モクバも、マリウスさえも、入ったことがない
「俺が居ない間に何があった………」
会社と本邸のほぼ全てを記録しているここのコンピューターが、真相を知っていることを祈った