きまぐれHP

□Sly Canary. 09
1ページ/2ページ

下書き
『え?ドラコもう1回言って?』

「だから!森番の木偶の坊がドラゴンを飼ってるんだ!ポッターとウィーズリーがそれを手伝ってる!」

『……確かにハグリッドはドラゴンを飼いたがってたけど、取引は禁止されてるから手に入りっこないよ……何か……サラマンダーとかの見間違いじゃないかい?』

「いいやそんな事はない!僕手紙も見たんだ!あいつら育てきれなくなったドラゴンを今夜ウィーズリーの兄貴に渡すんだ」

『あー、チャーリーか、確かルーマニアでドラゴンの研究をするって言ってたな』

「何でウィーズリーの兄貴にそんなに詳しいんだ」

『だって同級生だし』

「グリフィンドールだろ」

『あいつシーカーだったんだ、俺がブラッジャーを二、三発……そう二、三発お見舞してやったのに平気でスニッチ取りやがって』

「に、兄さん?」

何時もと違う、クィディッチの時のような荒い喋りに戸惑う

『でもカッコよかったよ、ボロボロで箒から崩れ落ちても笑顔で……』

「兄さん!?」

『そんな奴を俺のせいで医務室行きにするのは悪くてな、骨接ぎ呪文と簡単な回復薬をやったんだ』

マリウスの懐かしむような顔を見るのは複雑だ

『それからライバルとして、仲良かったんだよね、あいつがクィディッチに集中出来ないのが嫌で、試験勉強から恋愛相談まで引き受けた』

「そう、だったのか……」

兄に自分の知らない一面があることを知り、ドラコは少し寂しさを感じた

『ふーむ、チャーリーが来るなら顔くらい見たいな』

そうだ!兄の昔話で本題を忘れるところだった

「とにかく!今夜ポッター達がドラゴンを運び出すんだ、夜間出歩くのは規則で禁止されてる、現行犯で捕まえてやる」

『え?ドラコが捕まえるの?それってドラコも規則破りじゃ……』

「そのために兄さんに話したんじゃないか、教員が付き添ってれば大丈夫だろ?」

『あー……うーん、ドラコがそうしたいとなると、私はセブルスにも校長にもドラゴンのことを相談してはいけないんだろう?』

「当然だ」

『そうしたら私、その話がホントだろうがウソだろうが、報告しなかったってことで……ヘタしたらクビかな……生徒だったら罰則で済むことだけど……』
下書き
『チャーリー!ってことはドラゴンの話は本当なんだね!』

塔の隅に身を潜めていたマリウスは箒から降りたチャーリーにハグをする

「マリウス!ホントにホグワーツの助教になったんだな」

「ロン、キミのお兄さん、先生と仲良いの?」

「いや、僕も初耳……というか信じてなかったんだ、スリザリンのビーターとチャーリー兄さんが仲良しだなんて」

「というか2人とも!大変よ!“先生”に見つかっちゃったじゃない!」

ハリーとロンも思い出したように「しまった」という顔になった
下書き
『だからクィリナス無理だって、欲の無い人にしか賢者の石は取り出せない、たとえクィリナスに欲が無くても父さんにあるからダァメだって痛い!酷いや父さんにしか殴られたことないよ』

《ちょっと小突いたのを殴るとは言わないがな》

「嘘だ……先生?」

『ハーイハリー、そうだよ私だよ』

「やっぱり先生はスネイプの……あれ?クィレル先生……?」

《その子を使え……》
下書き
「マリウス先生……!」

『やめて父さん!クィリナスが死んじゃうよ!』

《こやつは私の為に命を差し出すことなど惜しくなかろう、なぁ、クィレル》

「は、はい、もちろんでございます……」

『2人が良くても私は嫌だね!インペディメンタ!ペトフィリカストタルス!インカーセラス!!早くハリー!‪私が抑えてるうちに!』

「でも……!」

『大丈夫、2人は私を殺しはしないよ』

少しの間目をさ迷わせたハリーは、決心して走り出した








炎を超えて、倒れたトロールの横を走り、チェス盤が見えてきた所でなにかにぶつかる

「ハリー、そんなに急いで何処に行くのかね」

「ダンブルドア先生!ヴォルデモートが!マリウス先生が!それにクィレル先生も!」

そんなにいっぺんに人の名前を並べられても分からんよ、と笑うダンブルドアは「ヴォルデモート」の名前を聞いても穏やかな顔のままだ

「ええと、クィレル先生の頭の後ろにヴォルデモートがいて、マリウス先生はヴォルデモートのことを「父さん」って呼んでて、僕、賢者の石を手に入れてしまって……!そしたらクィレル先生が襲いかかって来たんですけど、僕に触れないみたいで、マリウス先生が今2人と戦ってるんです……!早く助けに行かないと!」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ