書庫室のとなり
□それは一つの代償へ
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数年の時が過ぎ去り今、その元帥と言う地位にいるミロクという存在はアヤナミにとって都合の良い人物だった
時が来れば黒法術師として表舞台に立つチャンスが来る………
それを静かに息を潜め待ち続けていた
「……ふん…下らん」
「ですねぇ……」
その地はすでに血で染め上げて生存しているのはたった二人……
いや、その二人が他の命を全て絶ったのだ
「しかしコレももう暫くの辛抱ですよ」
「……そうだな…もうじき参謀長と言うポストが約束されているしな」
「それにしても………ヒュウガは何処まで遊びに行ったのかな?」
「……勝手な真似をせんように首輪でも付けるか」
「アヤナミ様……それはちょっと……」
「…ちっ………冗談だ」
もう一人この場に来ているはずの者を探すが目が届く範囲以内にはいなかった
「たっだいま〜♪」
「…何処まで行っていた」
「この屋敷の裏手まで♪」
「敵は?」
「全部殺ったよ☆」
楽しげに笑いながら報告する男こそが先ほどの探し人だったりする
「……ヒュウガ…お前には別件が来ているが……行くか?」
「ん?それはどんな任務?」
「激戦区の手助け…ですね」
「行く♪」
「……ならばそう手配してやろう…このままその場に向かえ」
「分かったよ♪アヤたん」
意気揚々と出て行った弟を見送りながら溜め息を吐くのはユキカゼ
「さて、アヤナミ様…要塞に戻りましょうか」
「そうだな」
そのままアヤナミとユキカゼもその場を後にする