Mixed Blessing Treasure
□episode - 7 -
1ページ/6ページ
青海原を順風に帆を上げ進む一隻。
空は快晴。
一羽のカモメが舳先に降り羽を休めようとした瞬間
船中に響いた怒声にカモメは慌てて高度をあげ白い波飛沫が船体にしぶいた。
「どういう事だそりゃ!あぁ!?」
さして広くはない船長室に殺気が漂い
隼人は両手にダイナマイトを持ち漆黒の髪を見下ろした。
「どうもこうも言ったまんまだぞ。俺は医者じゃねぇ」
「ツナに嘘をついたのな?」
「いや、嘘は言ってねぇぞ」
「で、でも、人助けが仕事だって・・・」
「ああ、確かに言ったな。だが医者だとは、ひとことも言ってない」
「まぁ、確かにね」
この展開を予想していた恭弥は、到って平静に返した。
「ふざけんな、てめぇ!結婚詐欺の何処が人助けだ!!」
端からリボーンを信用していなかった、と言う点では隼人も同じだったが
《 結婚詐欺 》という意外な真実への衝撃のせいだろうか?
隼人は片手のダイナマイトを火もつけずにリボーンへと投げつけた。
投げられたダイナマイトをひょいと避けるとリボーンは綺麗な笑みを浮かべ
「俺様のような美貌の男に、一時の夢を見せて貰えるんだ。
女達は幸せに決まってる。立派な人助けだぞ」
当然の様に言い切った。
→ next