夢また夢

□未遂?
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高遠さんと一緒に遊戯場に閉じ込められてしまった。

そして、突然ビリヤード台に押し倒された。

「え?え?ちょ、高遠さん!?」

「せっかく二人きりなんですから、楽しまないと損ですよ」

「だ、ダメだって!こんなところで」

「いいじゃないですか。時間はたっぷりあることですし」

「ダメですって…!」

「問答無用」

「んっ…!」

押し倒されたまま、強引に唇を奪われた。

「誰かに見られたら、別の事件になりますって!」

「見られませんよ」

「いやいやいやいや…壁に耳あり、障子になんとかって言うじゃないですか」

「うるさいです」

「んっ!……んぅ…」

唇を重ねながら、高遠さんの指がブラウスのボタンに伸びてくる。

「ちょ、ちょっと」

「抵抗しても無駄ですよ」

無駄と言われても、はいそうですかと引き下がれないわたしは、ジタバタともがぎ、偶然にももがいた手が高遠さんの脇腹にあたってしまった。

「っ…!
くすぐりは反則ですよ」

「わざとじゃないですって…!」

「お返しです」

「反則じゃないんですか!?」

問答無用で、脇腹をくすぐられる。
「いやっ…やめ、て…そこ、は…」


ー…ごほん、



ドアの外から咳払いが聞こえて、わたしたちはパッと離れた。

「おい、高遠。ナニしてんだよ」

「盗み聞きですか?金田一君。それと七瀬さん」

高遠さんがピッキングでドアを開けると、呆れ顔の金田一君と頬っぺたを赤くした七瀬さんがいた。

「外まで聞こえてきたんだよ」

「そうですか。言っておきますが、疚しいことはしてませんよ。
……まだ」


「そうかよ」

「あの……高遠さん…」

遠慮がちに七瀬さんが高遠さんに声をかけた。

「なんですか?」

「…唇、テカってますよ?」

あ、わたしのグロスが高遠さんの唇についてた。

「……訂正します。若干シてました」




end-

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