夢また夢

□薔薇のしあわせ
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それから紅朱も手伝い、二人で棘の手入れをしていた。


「ねぇ高遠さん?こんなにたくさんのバラどうするの?」

作業をしながら紅朱は高遠に訊ねてみた。

「ん?部屋にでも飾ろうかと思いまして」

「高遠さんにしては珍しい…けどステキね」

「そう言っていただけると幸いです。あとは、これをあなたに」

そう言って取り出したのは、白いバラのブーケだった。
紅朱は目を輝かせて喜んだ。

「ありがとう!高遠さん!!」

そんな紅朱を見て、高遠も笑っていた。

「どういたしまして。それと、もうひとつプレゼントがありますよ」

「え?なになに」

高遠は立ち上がり、あるところに向かって歩きだし紅朱に手招きをする。

「こちらです」

行くとそこはお風呂場だった。扉を開けると、湯船にバラの花が浮かんでいるのか目にはいった。

「これって…」

「バラ風呂です。花をたっぷり入れてみました」

「わぁ…はじめて見たけど、すごい良い香りがする」

紅朱は湯船に浮かぶバラの花をひとつ手に取った。

「紅朱、一緒に入りましょうか」

「うん!……ってあれ?高遠さんどうしたの?」

紅朱の意外な返事に、高遠はキョトンとしていた。

「あ、いえ。紅朱のことですから、てっきり断ると思っていたので」

「ふふ。たまにはいいかなぁって思って。あ、でもエッチなことはしないでよ?」

「善処はしましょう」




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