黒猫と…
□ある日の兄妹
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恭華は…僕の妹は、頭が良い
僕が知らない事を知っているし…教えてくれる
それに、母さんに対してもそう
母さんと対等…もしくはそれより多くの事を知っている
たまに、母さんや父さんに`教えて'いたりする
おかしいな…と、思う
何が、というか…行動が
何で、といえば…普通じゃないから
別に普通じゃないから、という理由だけじゃない
そう…違和感が、ある
恭華は子供らしくない
母さん達より、大人っぽかったりするし…
だけど、僕より年下…妹だし…
でも…
だから…
恭華は`特別'だ
「恭華は、まるで猫だね」
『うに?猫?私が?』
「うん(うにって…)」
外で二人で遊ん(組み手など)だ後、地面に座って空を見ながら口にした…というより、口に出てた
『猫…猫?…うみぃー?私、猫?』
「うん、猫だよ(今度はうみ…)」
『…どうして?』
コテン
と首を傾げる妹は、自分が猫みたいだと言う事が不満らしく
頬を少し膨らましていた
そんな姿を見ても、可愛いな
と考えてしまう僕は、大分この妹が気に入ってるらしい
というより、この妹が特別なのだ
「そうだね…自由気ままに行動したり、気分屋なとことか…昼寝が好きなとことか…」
猫と似ていると思った理由を言うと
図星で言い返せないのか、口を尖らせていた
こういうところは子供っぽいな…と思いつつ
他に似てるなと思うとこを、口にする…
「なかなか人に懐かない…」
でも、最近はそうでもないか…と、思った
でも
ちょっと前は…酷かった為
その印象が消えないのだ
『懐かないって…そんな事ないもん…』
「ふぅん…じゃあ、そういう事にしといてあげるよ…」
その時の面影は、今は微塵も感じない
あの日から、恭華は変わったから…
いや…
変わったのは、僕かもしれない…
そんな事を考えつつ、恭華をちらっと見ると
頬を膨らましたまま、むすっとしていた
思わず吹き出しそうになったが、そこは抑える
だって恭華が余計に拗ねるからね
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